四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『書くことで国語力を高める』

2026.09.18

夏期講習会の国語のテキストには、「記述問題」が多く掲載されていたかと思います。どの学年、どのクラスでも、夏の国語の授業では「記述問題」を扱う割合が高くなっています。以前の記事でご紹介した「学力の三要素」でも、「思考力・判断力」と並んで「表現力」が重視されています。自分が考えたことを「わかりやすく表現する」力というのは、同じ「学力の三要素」に挙げられる「協働して学ぶ態度」を育んでいくためにも、必要となるのは間違いのないところでしょう。


私は、「読む力」を高めるためにも「書く力」が必要であると考えています。セミナーなどでは「自分で書くことができなければ、他人の書いた文章をしっかりと理解し、読むことができない」とお話しさせていただくことがあります。


文章には、長さやテーマ、修辞や文章構造などによって、簡単なものから難解なものまでさまざまな「レベル」があります。書ける文章のレベルが低いと、レベルの高い文章をしっかりと読んで理解することは、やはりできないものです。おおむね「自分が書ける文章の一段階上のレベルの文章」までが、完全に理解できる範囲ではないでしょうか。例えば、小5・小6レベルの文章が書けるのであれば、中学生レベルの文章まで読みこなせる……というイメージです。そして、一段階高いレベルの文章を読み込んでいくことによって、そのレベルの文章が書けるようになり、次にはもう一段階高いレベルの文章が読めるようになるわけです。


当たり前のことですが、「書く」ことと「読む」ことの間には緊密な相関関係があります。一つひとつの言葉の使い方や語彙や語句知識もそうですが、一つの文のなかでのつながり(主語・述語のつながりや係り・受け)や文脈全体の構成……文章を書くためには、多くの「思考」を働かせる必要があります。それがある一定のレベルでできるようになると、他の人間が書いた同じレベルの文章が読めるようになるわけです。そう考えると、「文章を書く」というトレーニングは、国語という枠組みを超えた学習だとご理解いただけると思います。


さて、ではどのように「文章を書くトレーニング」に取り組めばよいでしょうか。小3・小4の時点では、「書く力」にはお子様によって大きな差があります。テストの成績がよいお子様は文章を書く力も高い……とは限らないのです。小4までのテストは、「覚える」ことによってある程度の得点を取ることができてしまいます。そのため、「覚える方法」を身につけていれば好成績を残すことができるのです。しかし、先ほど書かせていただいたように、「書く」ことには高いレベルの思考過程が求められます。そのため、「書く力を伸ばそう」としても、その成果が出るまでには時間もかかるものです。だからこそ、「書く」トレーニングを継続することが必要になってくるのです。「日記」や「読書ノート」でもかまいません。また、長い文章である必要はありませんし、毎日でなくてもよいと思います。大切なのは、三日坊主にならないこと、無理なく継続できることです。お子様自身が負担に感じてしまえば、逆効果にもなりかねませんので、その点はご留意ください。


一つのアイディアをご紹介します。「なんでも感想ノート」というのはいかがでしょうか。もちろん「読書感想文」や「読書感想ノート」でもよいのですが、その場合はまず読書をしなければいけません。また「日記」だと、まずその日にあったことを思い出して、書く題材を決めなければなりませんから、その時点で面倒に感じてしまうお子様も多いと思います。毎日の生活のなかでは、なかなか書くことがなくなり、同じような日記になってしまうことも多いでしょう。その題材選びを楽にするのが、「なんでも感想ノート」です。なんでもかまわないので、それについての感想を書けばよいのです。場合によってはお父様、お母様が題材を選定してあげてもかまいません。見たテレビ番組の感想、晩ご飯のおかずについての感想、習い事の感想……そう考えると、トピックは毎日たくさんあるわけです。そして、このノートがうまく活用されていけば、お子様自身が積極的に「そうだ! これをノートに書こう!」と思うようにもなってきます。観察力が高まったり、好奇心が育まれたり……と、さまざまな好影響が出てくるのではないでしょうか。

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