四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『会話のススメ』

2026.07.10

校舎で実施している「個別面談」では、塾以外の夏のご予定なども伺っています。「(父方もしくは母方の)実家に帰省します」「兄の受験も終わったので、今年は家族旅行を……」など、さまざまなご予定があるようです。夏休みですから、ご家族で過ごす時間も多くなることと思いますので、今回は、普段とは少し違った「親子の会話」をしていただくためのヒントをご紹介します。


毎日の生活に関する会話などは、ご家庭でもよく交わされていることでしょう。学校や塾であったことをお子様が話してくれたり、お父様やお母様からお聞きになったり、といった感じの会話です。今回ご紹介するのは、それとは少し違った「テーマを決めた会話」です。お子様の「考える力」を伸ばすことにもつながりますし、お子様の意外な一面に気が付くことができるかもしれません。


一つ目は「自分や家族を〇〇に例えると(〇〇で表すと)」というテーマです。これは比較的低学年からでもできる会話です。簡単なところでいえば「動物」が代表的で、お子様も一度は考えたことがあるかもしれません。「植物」になると、考えるのは難しくなってきます。さらに「お菓子」や「文房具」「台所にあるもの」なども面白いテーマになります。このテーマを膨らませていくためには、お子様に「自分(子ども)だけではなく、家族全員についても考えさせる」という点がポイントになります。「文房具」「台所用品」などを考えるときには、そこに家族としてのストーリーが生まれてきたりするかもしれません。もちろん、単に「お父さんを動物に例えるとなに?」「うーん、ゾウ!」というだけではなく、「どうしてそう思うの?」という問いが必要になることは言うまでもありません。会話を続けることで、お子様がご家族をどう感じているのかという新しい発見もあることでしょう。以前、この方法を実践したというご家庭からは「先生、『色』で表すと、というのも面白かったですよ」と教えてくださいました。ぜひ、試していただければと思います。


二つ目は「お子様とのディベート」です。アクティブラーニングでよく扱われる手法ですので、ご存じの方も多いでしょう。正解のない問いに対して、お互い別の立場から意見を言い、「議論」を交わすという方法です。親子で実施する場合は、最初はお子様に立場を選ばせて、保護者様はそれと反対の立場を取り、議論を交わすのがよいでしょう。小学生が興味を持てそうなディベートテーマをいくつか挙げておきます。
「小学校は給食とお弁当のどちらがよいか」
「スマートフォンとタブレットのどちらが欲しいか」
「男子校・女子校と共学校のどちらがよいか」(既に結論が出ているご家庭もあるかもしれませんが)
「理科と社会はどちらが日常生活に役に立つか」
「厳しい先生と優しい先生のどちらがよいか」
「ドラえもんは生物か生物ではないか」
「お金と時間のどちらが大切か」など。


ドラえもんの問題は、以前麻布中の理科で出題されたことがあります。その際は「『ドラえもん』がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。それはなぜですか。理由を答えなさい。」という設問でした。もちろん理科的(生物学的)に見れば、生物とは言えないでしょう。特にこの問題では、問題文中で生物を定義付けており、その中に「成長・生殖」に関する記載があります。ロボットであるドラえもんは、生殖機能を持っていないために生物とは認められない、という解答を書いた生徒が多かったはずです。


一方で、生物の定義付けがなかった場合、もう少し違った視点に立てば、生物として考えることもできるように思っています。お子様の回答として考えられそうなのが、「のび太くんの友達だから」というような表現でしょうか。「友達になるのは生きているもの」というような前提からのスタートになりそうです。最終的には「人間と意思の疎通ができる」「感情がある」というようなところが「生物である」という主張の論拠になりそうな気がします。小学生の学習で考えれば「国語的(文学的)発想」といえるかもしれません。


この会話のポイントは「お子様が真剣に考える」というところにあります。そのために、ぜひ保護者様も真剣になって話をし続けてください。一方で、お子様の考えですから、そこには「つっこみやすい」部分も多くあるはずですが、「言い聞かせる」という方向ではなく、「お子様の考えをうまく引き出す」というスタイルで進めていただければと思います。負けん気の強いお子様はうまく乗せてあげると、夢中で考え、話し続けると思います。

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