四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『やる気につながる4つの感覚④』

2017.11.02

「やる気につながる4つの感覚」の4回目の記事となります。前回までの記事も併せてお読みください。今回はその4つ目、「その行動を『自分でできる』と思えること」について書かせていただきます。


まずは「家庭学習」から考えてみましょう。塾で出された宿題を「自分でできる」と思えれば、家庭学習に対する「やる気(内的モチベーション)」は高まります。逆にそう思えなければ、やる気は徐々に失われてしまうことになります。


宿題が「自分でできる」と思えるためには、二つのポイントがあります。一つ目は「宿題の質」の部分です。難しすぎる宿題は「自分でできる」と思えないので、やりたくなくなってしまうものです。苦手な科目の課題になかなか手をつけようとしない心理も、ここに原因があると思います。


二つ目は「量」の問題です。一週間分の宿題を「ドサッ」と出された場合、生徒によっては「こんなにできないよ」と感じるはずです。たとえば、「来週までに算数の問題を50問やってきなさい」と、1番から50番までの番号がふられたプリントを渡されたら「できそうな気がしない」と思うかもしれません。しかし、ここはコントロールできる部分です。50問を1日7問ずつに分ければ、「それならできる」という感覚になるのではないでしょうか。実はそれが、小3の「ウィークリーコンパス」であり、小4の「日々の○○シリーズ」なのです。毎日やるべき量をはっきりと示すことによって、生徒に「できそうだ」と感じてもらい、前向きな気持ちで宿題に取り組んでもらいたいのです。


曜日別にやるべき課題をまとめる一週間の「学習計画表」は、お子様のやる気を高めるためにある、という話を保護者会ではよくさせていただきます。家庭学習の量を1週間単位ではなく、1日単位でみることで、「これならできる」とお子様に実感していただくことが、その目的です。


さて、そもそも「中学受験へ向けた学習」は「自分でできる」ものなのでしょうか。学習内容だけを考えても、その学齢の生徒にとって「背伸び」した内容になっているわけですから、なかなか「自分でできる」という実感は持てないでしょう。だから「中学受験は親子の受験」といわれることがあるのだと思います。


「自分ひとりでは中学受験へ向けた学習はできそうにない、けれどお父さんやお母さんが応援してくれるからきっと『できる』はずだ」、そんな風にお子様が思ってくれることが大切なのです。もちろん、お子様が宿題をやっているときにずっと隣について教える必要はありません。「自分はできるはずだ」という「自己肯定感」をお子様が持てるように接してあげること、そして常に見守り応援してあげることが大切なのです。それらによって、お子様は「中学受験へ向けた学習」を自分にも「できる」という実感を持つことができるようになるのです。


早稲田アカデミーの教育理念は「本気でやる子を育てる。」です。お子様の「やる気」を引き出すのも塾の大きな役目のひとつだと考えています。ただ、「やる気」を引き出す魔法の言葉があるわけではありません。そこにおいては、お子様のいまの状況や価値観なども考慮に入れ、保護者の皆様と連携をとりながら進めていくことが大切だと考えています。皆様もご不安になられたときなどは、お気軽に担当講師までご連絡ください。


今回は「やる気を引き出す」というテーマで、4回に渡り連載いたしました。このテーマではお伝えしたいことが多く、長くなってしまいました。最後までお付き合いいただきありがとうございます。

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