四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『家庭学習時間の考え方』

2018.03.02

2月から新学年に移行し、通塾日数や授業時間が増えたために、一週間の学習ペースがまだうまくつかめていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、新しく通塾を始められた方は、宿題として出された課題がなかなか終わらずに苦労している場合もあるかもしれません。この時期、「宿題に追われて寝る時間が削られて……」「宿題の時間配分をどのようにしたらよいかが分からなくて……」といったご相談やご質問をいただくことが多くあります。


家庭学習をうまく進めるためには、いくつかのポイントがあるのですが、まず初めに申し上げたいのは、最優先すべきは「生活にまつわる時間」であるということです。もちろん、塾から出される宿題は大切ですが、それをこなすために睡眠時間を削るのはよいことではありません。必要な睡眠時間が確保できなければ、体調を崩してしまうこともあるでしょうし、学校や塾でも、集中して授業を受けることができなくなる可能性もあります。塾での学習という点だけでいえば、一番集中してもらいたいのは授業です。しかし、宿題をやるために寝不足になると、授業で集中できなくなります。その結果、その授業で出された宿題もなかなか進まなくて、さらに睡眠時間が削られる……という悪循環に陥ってしまうわけです。


まずは「一週間の学習計画表」を作成してみてください。その際に一つひとつの宿題の所要時間を確認することが必要です。たとえば、算数の「演習問題集」が必ず宿題で出されるとします。お子様のお通いのクラスでは、どれくらいの時間をかけることを想定して、講師が宿題として課しているのかを確認していただくのがよいでしょう。多くの場合、「オリエンテーション」や「保護者会」などでお伝えしていると思いますので、そちらでもご確認ください。仮に「演習問題集」の想定所要時間が45分程度だったとします。ただ、実際には45分で終わらないこともあるでしょう。その場合でも計画表に記載された時間がきたら、そこで終わりにしてしまうのです。想定している時間よりも余計にかかってしまうのは、スピードの問題なのか、それとも集中力の問題なのか……いずれにしてもそこには課題があるはずです。勉強は時間との勝負でもあります。限られた時間の中で、より密度を高めて学習することが必要ですし、(特に小学生の場合は)ダラダラと長時間勉強をするよりも、短時間で集中して行った方が学習効果も上がるものです。そのためには、「宿題が終わるまでやる」ことよりも、「決められた時間の中でやり切る」というトレーニングをすることが大切です。


「宿題が終わっていないと先生に叱られる」「宿題が終わっていないから塾に行きたくない」というお子様の気持ちもわかります。その場合には大きく二つの方法があります。一つ目は、塾の先生と相談をして、「慣れてきて時間通りに宿題ができるようになるまでは、宿題が最後まで終わらなくても大丈夫」ということを先生から伝えてもらう方法です。もしくは「学習計画面談」などを実施してもらい、その中で話すのもよいかもしれません。


二つ目の方法は、土曜日や日曜日の比較的時間に余裕のある日に、「宿題予備日」を設けておく方法です。ここはあくまで「予備日」としておき、その週に終わらなかった宿題がある場合のみ勉強すると決めておくのです。宿題がすべて時間内で終わっている週に関しては、この時間帯は「遊び」でも「読書」でもかまわないというルールにしておくのがよいでしょう。


このように進めていくと、だんだんと「時間単位の学習効率」が上がってきます。そのうちに決められた宿題だけでは物足りなくなる場合もあるかもしれません。その場合も、講師に相談をしてみてください。プラスアルファの課題などが必要な場合もあるはずです。

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