四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『春休みに「考える力」を身に付ける②』

2020.04.01

新型コロナウイルスに関しては、さまざまご心配されていらっしゃる保護者の皆様も多いことと思います。私も毎日ニュースなどをチェックし、保護者の皆様やお子様が不安を感じずに、学習に集中できるようにと日々考えながら対応させていただいております。とは申しましても、感染症の専門家ではありませんので、状況の変化や政府・自治体からの情報をなるべく早く正しく理解しながら対応するという形になります。私たちにとっても初めてのことですので、対応の遅れや不備などもあるかと思います。ご心配をおかけし、大変申し訳ありません。ご不安なことなどございましたら、お通いの校舎までご相談いただければと思います。


なによりも優先するべきは、「お子様の健康と安全」であり「地域社会への感染拡大防止」です。首都圏の各自治体から出された「週末の外出自粛要請」にともなって、早稲田アカデミーでは3月29日(日)の授業については急遽「休講し振替」という対応をさせていただきました。授業を実施させていただく際には、先日も記事の中で紹介させていただいた「7つの約束」を各校舎で行っております。今後に関しても、さまざまな対応をさせていただくことになるかと思いますが、詳しくはHP内の別ページで随時ご案内しておりますので、そちらでご確認ください。


一日も早くこの状況から脱することができ、日本全体が明るい未来へ向けて、改めて前に進んでいける日がくることを、私も願っております。そのためにも、今できることをしっかりと行っていきたいと考えております。


さて、ここからは前回の記事の続きとなります。前回はこれから必要になるのは「考える力」を養うことであり、その力は中学受験カリキュラムを進める中で養うことができる、という内容を書かせていただきました。特に、学校がお休みとなる「春休み・夏休み・冬休み」の各講習会では、普段よりもじっくり時間をかけて授業を行うことができるため、「考える力」を伸ばしていくことに焦点を当てた指導もできるという点に触れさせていただきました。


今回はその続きとして、考える力を身に付けるための学習スタイル、さらにはご家庭での接し方などについて書かせていただきます。


「自分で考える力」を身に付けさせるためには、どんなに難しい問題でも諦めずに自分で考えるクセを付けていくことが大切です。もちろん、中学受験カリキュラムで学習していく問題を全て自分で解くことは不可能です。いくら考えても(その時点では)できない問題もあるはずです。しかし、試行錯誤しながらその問題を考えることで、「自分で考える力」はだんだんと身に付いていくものです。毎週テストを受けることで学力が上がるといわれるように、小学生のお子様が一番真剣に問題に取り組むのはテストを受けているときです。誰の助けも借りずに自分で解かなければならない緊張感と真剣さの中で、「自分で考える」という力が養われていくのです。そういった点から、中学受験へ向けた学習には「定着させるためのテスト」が必要なのです。


また「自分で考える力」を養うためには、お子様が質問をしてきたときの保護者の方の対応も重要になってきます。質問をすることそのものは悪いことではありません。ただ、質問をして、解説を聞いただけで安心してしまい、それだけで「わかったつもり」になってしまうのは、とてもよくないことなのです。できない問題をそのままで放置しておくことよりも、わかったつもりになってしまうことのほうが危険であるのはお分かりいただけると思います。


算数の質問を例に考えてみましょう。


まず、お子様が質問を持ってきたら、どのような問題であったかを問いかけてみてください。たとえば、文章が長かったり、パッと見ただけで難しそうに感じたりして、その時点で考えることを止めていたとしたら、その問題の内容を正確に答えることができないでしょう。本気で解こうと考えたのであれば、テキストなどを見なくても、数字なども含め答えられるはずです。この時点で、ちゃんと考えていないとわかったら、「もう一度考えてきなさい」とつき返すのが一番だと思います。


ある程度まで、考えてきているようでしたら、どこまで考えてきたのかをもう一度説明させます。どんな図を書いてみたのかを再現させてみるのもよいでしょう。そして、その思考過程まで説明できれば、ほとんどの場合、そこからは簡単です。気が付いていない点に関してひとつふたつのアドバイスをすれば、正解までたどり着きます。


その問題の内容をきちんと理解しているかどうかの確認をすること。次に、どのように考えたかを説明させること。最後にそこから正解にたどり着くまでの道筋をアドバイスしてあげること。これが質問に答える正しい方法です。実は、一から説明をしてしまった方が時間はかかりませんし、教える側は楽なのですが、その問題で正解をすることよりも、「自分で考える習慣を付ける」ことの方が大切なのだとご理解ください。

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