四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『心が大きく動かされる ~夏の感動体験を~』

2017.07.19

突然ですが、皆様は最近感動したことはありますか。なかなか難しい質問かもしれませんね。


ところで「感動」とはなんでしょう。国語の授業で、詩や短歌・俳句を扱うときに、「感動の中心をとらえなさい」という教え方をすることがあります。きれいな風景に感動し写真を撮るのと同じように、経験した感動を言葉で表現するのが詩であり、短歌・俳句だと指導するわけです。そして、作者の感動の中心となっているものが何かを正確にとらえることができれば、きちんと読み取れたということになるわけです。


少し話がずれてしまいましたが、感動というのは、大きな心の動きととらえることができます。きれいな景色を見れば「きれいだな」と思うわけですが、それがある一定以上の「大きさ」になると「感動」になります。「おいしい」「楽しい」「うれしい」という気持ちも、それが大きくなれば「感動」につながります。一方で、プラスの心情だけではなくマイナスの心情も、大きな意味では「感動」といえるのです。斎藤茂吉の「赤光」という歌集に収録されている「死にたまふ母」というシリーズの短歌は、よく中学入試のテキストにも取り上げられているものですが、母親の死に面した「大きな悲しみ」が感動の中心となっているわけです。


さて、「感動」という心的状態にいたるためには、その前提や背景も大きく関わっていると私は考えています。同じ景色を見ても、感動という状態までいくこともあれば、そこまでのレベルには達しないこともあるでしょう。旅行に行ったときに見た美しい光景であれば、普段とは違う環境であるという一種の「非日常感」、さらには家族とその美しさを共有できた喜び、そういったものが相まって大きな心の動きになっていくのでしょう。


学習に取り組んでいるときにも「感動」はあります。テスト中にとても難しいと感じていた問題があったとします。「こんなのどうやって解くんだ!?」と心の中でつぶやきながらも、真剣に取り組んだ問題の解説を聞いたとき、一気に目の前が開けたという経験をしたことがあるのではないでしょうか。言葉にしてしまえば、「すごい!」「なるほど!」「わかった!」というような表現になるのでしょうが、それはまさしく「感動」といえるでしょう。そしてその感動はお子様を大きく成長させるはずです。


もうすぐやってくる「夏」。お子様にとっては、さまざまな経験ができる季節です。たくさんの「感動」がお子様を大きく成長させることでしょう。私も教室で勉強における感動を体験させたいと考えています。さらには、夏期合宿の場でも大きな感動を与えたいと。ご家庭でも感動につながるような体験をさせてあげてください。

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