四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『夏へ向けて』

2020.07.10

全国的に「大雨」の被害が出ているようです。新型コロナウイルスについても、まだ感染拡大への懸念もあり、なかなか明るい気分になれない時期ではありますが、もうすぐ「夏」がやってきます。


私の好きな小説に『夏への扉』という作品があります。その小説は、主人公の飼っている猫のピートが、冬になると家のドアを一つひとつ開けてほしいと頼むシーンから始まります。どこかの扉が明るく楽しい「夏」につながっていると信じて、その日課を繰り返す……。古典的なSF小説ですが、ご興味のある方は手にとっていただければと思います。今回、『夏へ向けて』というテーマで書かせていただく中で、題名を思い出しました。猫のピートと同じようにコロナ禍が終息を迎え「明るい季節」がやってくるのを待っている……そんな気持ちになってきます。


今年の早稲田アカデミーの夏は、新型コロナウイルスの影響下においても、未来に向けてしっかりと進んでいこうとするお子様方のために、例年と同じレベルでの「学習効果」が得られるように、準備を進めています。学校の授業が行われる期間での「夏期講習会」となりますので、家庭学習を効果的に行うためにはしっかりとした「夏の計画」を立てることが必要になります。一方で、学校の授業や行事予定がまだ明確になっていないところもあるようで、もどかしいお気持ちになられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。例年であれば、夏の旅行や帰省の予定がもう決まっていて、塾の夏期講習会や夏期合宿の予定と併せて充実した夏を過ごすための準備を進めている時期かと思いますが、今年はそういうわけにもいかない状況です。


実は「夏に向けて」一番大切なのは、お子様の「心の準備」になります。例年よりは不規則な夏休みとなりますが、お子様の心の中に「よし、夏休みだ! がんばろう!」という気持ちがあれば、夏の学習に向けて前向きに取り組むことができるはずです。


早稲田アカデミーでも夏期講習会の初回授業で「オリエンテーション」を実施し、「夏期講習会期間中の学習目標」「授業の進め方・家庭学習のやり方」などを伝えて、お子様の中の「やる気」を引き出していきますが、ご家庭でもサポートしていただければと思います。今回は、そのためにいくつかのアドバイスを書かせていただきます。


まず、学習環境の整備が大切です。簡単に言えば「勉強場所の掃除・整理」です。一学期のテキストや教材などは整理して片付けてしまうのがよいでしょう。夏を迎える前に「リセット」するようなイメージをお持ちください。中には「やりきれなかった一学期中の教材を夏休みに……」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、それよりは「夏期講習会の家庭学習に注力して、その完成度を高める」という方がよいと思います。一学期期間中の重要単元に関しては、各学年とも夏期講習会カリキュラムの中で復習を行いますし、少々の「積み残し」であれば、今後十分フォローができるようになっていますので。「やり残したことをやっていく」というよりも、「ここから新しく取り組んでいく」という方が、お子様の学習に向けた気持ちは前向きになるものです。


机の上が片付いたら、次は学習用具(文房具)を何か新しくするのもよいでしょう。夏期講習会から新しく使い始めるノート、今までよりもちょっと大人っぽい筆箱……そんなものをきれいになった机に並べれば、「よし! がんばるぞ!」という気持ちが生まれてくるはずです。夏期講習会でお弁当がある学年の方は、お弁当箱を新しくするというのでもよいかもしれません。


今年の「夏」は例年とは違う対応が必要になりますが、だからこそしっかりと前向きな姿勢で、学習に取り組む……そんな気持ちにお子様がなれるように、ご家庭でもお話しいただければと思います。

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