四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『知識事項の暗記がとても苦手なのですが...。』

2011.07.05

小4のお母様からお電話でご相談をいただきました。同じように悩んでいらっしゃる方も多いと思いましたので、ブログに掲載してもかまわないかとうかがったところ、ご快諾いただけたため、こちらに書かせていただきます。

簡単にまとめると、国語の漢字や社会の知識の暗記に苦労なさっているということでした。漢字テストや一問一答テストが苦痛になりつつあるので、それが嫌で塾に行きたくないと言うこともあるそうです。

暗記という学習は、塾の授業内で時間をとって行うものではありません。家庭学習の課題として『覚えてきなさい』と出されるものです。その課題のチェックの仕方はやはり確認テストが一番効果的です。『覚えてくるために漢字を10個ずつ書いてきなさい』という課題の出し方もあり、その場合はノートをチェックすることもできるのですが、それでは効果が少ないことはお分かりいただけると思います。

さて、この暗記なのですが、小4段階では、その内容をその時点で完璧に定着させるために行っているのではありません。漢字を例にとれば、小4で学習する漢字は、その時に時間をかけて苦労して覚えなくても、小6までには自然に身につくものがほとんどです。

では、なぜ家庭学習課題として出され、テストでチェックされるのでしょうか。一言で言ってしまえば"暗記のトレーニング"です。

覚えるというのは何かの作業をすることではなく、結果として定着をさせることです。子供は『〇〇をしなさい』という具体的な行動の指示を出されると、とても動きやすいはずです。言われた通りのことをすればよいのですから。しかし、結果を求められると、その結果を出すための行動や作業を自分で考えねばならず、悩みます。『どうしたらいいか分らない』という言葉が出てくるのは、こんな時でしょう。

暗記のトレーニングに話を戻します。結果として覚えるための作業方法は一通りではありません。お子様のタイプや性格によって、一番よい方法も異なるはずです。自分に合った最適な方法を見つけ、より短い時間で、覚えられるようにトレーニングするのが、小4までの暗記課題の目的なのです。

そう考えると、ご質問いただいたお子様は、いまその自分なりの暗記方法を探っているところだと思われます。この時期には結果は期待してはいけません。そして、励ますと同時にアドバイスをしていただきながら、暗記そのものに苦手意識を持たないように進めていっていただきたいと思います。

保護者の皆様方がそうであるように、自分なりの暗記方法は必ず身につくものなのですから。

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