四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「算数と国語で成績の差が大きいので心配」

2013.12.06

小学校4年生の男子生徒のお母様からいただいたご質問です。

『算数と国語の成績(偏差値)で10以上差があることがあり、心配をしています』


どの科目もバランス良くできるお子様も確かにいらっしゃいます。しかし多くのお子様は、不得意科目を抱えているため、科目による成績差はどうしても出てきてしまうものです。


中学入試本番においても、全科目で合格ラインを越える必要はないのです。たとえば、各科目の配点が100点で、合格最低点が4科で240~250点の中学校があったとします。合格最低点ギリギリを目標にすることはできませんので、260点を最低目標ラインとして設定すると、一科目平均65点が必要になります。バランス良く得点できるお子様であれば、全科目65点以上を目指して組み立てていけばよいでしょう。しかし多くのお子様の場合、科目によって得点に差が出るのが普通ですので、科目ごとに目標点を作り、そのための答案作成トレーニングをする方が効果的でしょう。算数が得意で75点を目指せるのであれば、国語は55点でもかなわないのです。それが合格へ向けての戦略的な答案づくりと呼ばれるものです。小学校6年生の二学期以降は、志望校の出題傾向なども考えながら、こういった戦略にあわせたトレーニングをしていくことになります。満点を目指して学習すると(つまりどんな問題でもできるように仕上げていこうとすると...)、必然的に無駄な学習が多くなってしまうのです。


さて、上記のように科目による成績差があるのは当たり前という前提の上で、苦手単元の克服の仕方について書かせていただきます。


まず小4までは、苦手科目の克服よりも、得意な科目を伸ばすことに焦点をあてて学習を進める方がよいと思います。この時期に一番大切なことは、学習に対するやる気を高めることにありますので、前向きに(楽しく)取り組める科目により時間をかけるべきでしょう。


一方で、小5からは苦手科目に時間をかけるようにしていくことが大切です。苦手科目の学習には時間がかかるはずですので、家庭学習の配分もそれに合わせて変えていくことが必要になります。小5になれば精神的にもある程度は成長してきますし、それにともない目標へ向けての学習意欲も高まってきます。中学受験のことも意識し始めるでしょうし、短期的には「YT教室」の成績という目標もあります。スポーツでも、試合という目標のために、つらい基礎トレーニングを続けられるように、目標があれば苦手科目の学習も継続できるようになってくるはずです。

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