四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『基礎から学べる中学入試報告会①』

2014.03.07

本日(3/7)の午前中に、牛込箪笥ホールにて『基礎から学べる中学入試報告会』を実施させていただきました。比較的大きな会場だったのですが、当初の想定よりも多くの方にお越しいただき、ほぼ満席の状態で行うことができました。遠方よりお越しいただいた方もいらっしゃり、本当にありがとうございました。

『基礎から学べる中学入試報告会』会場風景


お越しいただいた方には「復習」になるように、また、お越しになれなかった方にはご紹介させていただければと思い、簡単にではございますが本日の講演内容に関して書かせていただきます。前半は「今年度の中学入試に関して」、後半は「小3・小4における中学入試へ向けた学習の留意点」というテーマだったのですが、紙面の都合もありますので、二回に分けて書かせていただきます。今回は前半部分に関して。


まず、「今年度の首都圏中学入試」について、受験者数・倍率などの数字を使って簡単にご紹介しました。ポイントは下記の通りです。


*少子化ではあるが、首都圏の小6卒業生数は横ばい。

*「バブル崩壊(1991年)」から下がってきた中学受験率は、「『ゆとり教育』の学習指導要領導入(2002年)」をきっかけに一気に上がり、「リーマンショック(2008年)」でまた下降傾向に。

*今年(2014年)の中学受験率は「『ゆとり教育』の学習指導要領導入(2002年)」時とほぼ同水準まで下がっている。

*一方で、過去10年の受験率上昇に合わせて、私立中学は定員を増やしてきたため、中学入試全体では、大学入試と同様に「(ほぼ)全入時代」ということができる。


上記のポイントをお読みいただくと、「中学入試そのものは入りやすくなった」という結論になるはずです。ところが、実際に難関と呼ばれる中学では出願倍率も実質倍率も変わっていません。大学入試でもそうですが、全体として入りやすくなれば、逆に「人気のある学校」と「人気が下がる学校」の差は広がります。つまり、「二極化」と呼ばれるような現象が起きるわけです。さらに、バブル期に見られたような単なるブームではなく、お子様の将来について考え、より真剣に受験校を選定するようになってきているため、難関中学受験者の学力レベルの差(成績分布)は小さくなっています。さらに、データが年々蓄積されていくことで中学受験塾の進路指導の精度が高まり、同じようなレベルの受験生と競い合うという状況になっています。よって、倍率が一昔前と比較をして変化していなかったとしても、受験者のレベル差が小さくなってきているため、「質」的には厳しい戦いになるということはご理解いただけると思います。


初めの20分ほどで、上記のようなお話をさせていただき、その後で科目ごとの出題傾向についてポイントをお話しいたしました。どの科目でも共通するのは、「身近なことに興味を持ち、単なる知識の習得ではなく、自分で考える力が必要になってきている」という点を、具体的に出題された問題を用いて説明させていただきました。そこで後半の「小3・小4学習の留意点」につながるわけですが、その話はまた次回(3/12を予定しています)に書かせていただきます。


さて、報告会でもお話ししたのですが、今年度私は都内の吉祥寺校の小3クラスを担当させていただくことになり、今週の水曜日から授業を行っております。吉祥寺校保護者の皆様の多くには、授業後に校舎の前で(お迎えにお越しいただいていたところで)簡単にごあいさつさせていただいたのですが、この場を借りまして、あらためてよろしくお願いいたします。


毎年のことですが、初めて担当する生徒の前に立つと緊張します。どんな風に受け入れてくれるのか、という点は何年経っても不安なものです。吉祥寺校の生徒の皆さんは非常に明るく、元気に受け入れてくださいました。初回の授業から積極的に発言もしてくれ、授業後も「先生、楽しかった!」と言ってくれた生徒もいました。今年も楽しく授業ができそうです。私も一所懸命がんばってまいりますので、吉祥寺校の生徒の皆さん、一緒にがんばりましょう!


なお、本日の報告会時にとらせていただいたアンケート結果については、次回(3/12)公開いたします。

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