四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『親への感謝』

2014.05.07

皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか?連休だったのは後半4日間だけでしたので、あまり遠出もできずという方も多かったとは思いますが、お子様方はそれぞれリフレッシュできたことでしょう。5月10日・11日には各学年で必修テスト(マンスリーテスト・公開組分けテスト)が行われ、6月1日には「全国統一小学生テスト」も実施されます。7月からは「夏期講習会」も始まりますので、それぞれの目標に向けて、計画的に学習に取り組んでいっていただければと思います。


残念ながら私は、連休をあまりのんびりと過ごすことはできませんでした。いくつかたまっていた仕事を片付けに出社したり、結婚式に招待されたりと、連休中もバタバタとしていました。


結婚式の帰りの電車の中で、後ろの席から声が聞こえてきました。幼稚園くらいのお子様に車内販売でオレンジジュースを買ってあげたお母様の声です。

「パパが買ってくれたんだから、パパに『ありがとう』って言って」

お子様が「パパ、ありがとう!」とかわいい声で言っているのを見て、とても微笑ましく感じました。結婚式で「ご両親への花束贈呈」を拝見して目頭が熱くなっていたこともあり、「親への感謝」ということについて考えながら帰ってきました。


以前、ある中学生のお母様からご相談いただいたことがあります。詳しいことは省きますが、「お子様が親の気持ちをわかっていない」「親が何かを言うとその反対のことを必ずする」「親への感謝なんていう気持ちは全く持っていない」という相談でした。「先生から親に感謝するように伝えてほしい」というお話もあったのですが、そこについては、私からお話しするのは避けました。


早稲田アカデミーに通えていることが、恵まれているということを客観的にお話しすることはできます。また、ご両親がお子様のためを考えているということを、いくつかの事例を挙げながら話すこともできます。ただ、「感謝」という気持ちは、誰かに「感謝しろ」と言われて出てくるものではないはずですと、お母様にはお伝えしました。前記した車内販売のジュースの話では、それが幼稚園児のお子様に「教える」ためなので、微笑ましく感じることができるでしょう。しかし、小学校高学年や中学生になれば、その点は理解できているはずです。


子供は、親の苦労の具体的なところまではわからないはずです。私自身の経験からしても、自分の親がいまの自分と同じ年代だったときの思いや苦労は、同じ年代になるまでは理解できていませんでした。ただ、親が自分を思っていてくれていることは理解できているはずです。親の自分への愛情は必ずわかっています。ただ、毎日の生活の中で、それを面とむかって表現することはなかなかないでしょう。照れもあるでしょうし、親は「それくらいしてくれて当然」というような「子どもとしての甘え」もあるでしょう。


反抗期の反発は、「親の愛情」と「現在の自分の状況」のギャップから来ることもある、と聞いたことがあります。親の愛情と期待を強く感じ、その期待に応えられていない自分に対する苛立ちや辛さ、そこに「子どもとしての甘え」が加わり、親への反発行動になる、という話でした。なんとなくうなずける内容でした。


この記事をお読みの保護者の皆様が、ご両親への「感謝」を初めてきちんと意識されたのはいつごろでしょうか。私の部署の女性職員は、20歳の誕生日の朝、突然強く意識したそうです。親元から離れて大学に通っていたからかもしれないとも言っていました。私は、志望の大学に合格をしたときの父親のうれしそうな顔を思い出します。心の中に「ありがとう」という気持ちがあったわけではないのですが、今でも思い出すことができる、そのときの言葉にできない気持ちは、確実に「感謝」だったと、いまでは思います。

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