四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『ひじとあごはくっつかない...。』

2014.06.20

右手、左手、どちらの腕のひじも、自分の顔のあごとはくっつかないそうです。よろしければお試しください。


実はこれ、昔の授業の中で、小4の生徒から教えてもらったのです。
「先生! ひじを自分のあごにつけられる?」
「えっ? できるんじゃないかな...。 あれっ? できない...。」
「人間はひじとあごはくっつかないんだよ!」と、その生徒は得意げに教えてくれました。
クラスの他の生徒たちも、それぞれやってみて「ホントだ!」「へぇ、おもしろい!」などと口々に話していました。


さて、実はその日の授業は、クラス全体がとても集中して受けてくれていました。そして、授業内容の定着も高いレベルで図れました。身近なところで興味がわくことがあると、他のことにも集中して取り組めるようになるものです。わかりやすく言えば、頭が回転し始めるきっかけとなるようなイメージです。


ご家庭においても、学習に向かうきっかけを作ってあげることはとても大切です。毎日の生活の中でリラックスしているときは、頭は回転していないはずです。たとえばテレビを見ているときなどは、自分で頭を回転させるのではなく、入ってくる情報を受け止めているだけです。その状態からスムーズに学習に入るためには、何かのきっかけが必要なのです。


これも以前担当していた生徒のことですが、「なかなか宿題に取りかかれない」、「机の前に座っても集中できない」、というご相談を保護者の方からいただきました。いくつかの方策を試していただいたなかで、ひとつうまくいったことがあります。それは、「家庭学習に取りかかる前にお母様と話をする」という方法です。お母様がなにかを話すのではなく、お子様に「これからやる家庭学習の内容」を話させ、お母様がそれについて質問する、というものでした。科目は何か、宿題となっているテキストは、どの単元をやるのか...そんなことをお子様自身がきちんと言葉にすることで、頭は回転し始めます。さらに、やらなければならない内容が頭の中で整理され、机の前に座った瞬間に集中できるようになったのです。高学年になれば、わざわざお母様に話をしなくても、自分の頭の中で考えるだけでできるようになるでしょう。


いまでもクラス全体が集中できていないと感じたときには、「ひじとあごをくっつけること、できるかな」と生徒たちに話をしたりしています。私にそれを教えてくれたその生徒は、もう高校生になっているはずです。

同じテーマの最新記事

2017.07.07 『この夏を成功させる5つの方法 ~第2回クローバーセミナーより~』
2017.07.05 『夏をなめるな。』
2017.06.30 「国語の学習に関して③ ~記述力・表現力~」
2017.06.28 「国語の学習に関して② ~読解力とは~」
資料請求はこちら