四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「『がんばれ』と『がんばろう』」

2015.01.23

前回の記事のタイトルは「がんばれ!受験生!」でした。

実は私は、生徒に対して「がんばれ」というよりも「がんばろう」と声を掛けることの方が多いです。


ある日、校舎の自習室で勉強していた中3受験生がいました。「がんばれ!」と声を掛けようとした瞬間、彼のTシャツの背中に大きく書かれた文字が目に飛び込んできました。


『「がんばれ」言うな! がんばっとんねん!』


たぶん、一時期流行った「部活Tシャツ」というやつでしょう。関西弁のところが妙に説得力もあり...。思わず吹き出しそうになりました。結局、彼には「『がんばれ』って言おうと思ったんだけど、背中の文字を見たら言えなくなっちゃったよ」と声を掛けました。彼も笑いながら「はい!がんばっています」と答えてくれました。


「がんばれ」という言葉を使うときには、「君ががんばりなさい」というある種、「距離をおいた立場から」の声掛けのようになります。一方で、「がんばろう」という言葉には、「一緒にがんばっていこう」という意味合いが強く込められているように私は感じています。「先生も応援するから、一緒にがんばっていこうね」、そんな思いを込めて使うわけです。保護者の皆様がお子様を励ますときにも、ちょっと言い方を変えてみてはどうでしょうか。いままで「がんばってね」と言ってきたところを、「がんばろうね」と言い換えてみるのもよいと思います。


しかし、受験生を送り出すときには違います。入試の会場の門をくぐった瞬間から、保護者も先生も、祈ることしかできません。戦いに挑むのは、受験生だけです。独りで戦い、自分の未来は自分の力でつかまなければならないのです。その最後の瞬間へ向けて、我々が言えるのは、万感の思いをこめた「がんばれ!」「がんばって!」しかないとも思うわけです。


もう一度、この場を借りて...「がんばれ!受験生!」

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