四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『新しく塾通いを始めた皆様へ』

2015.02.13

中学受験へ向けた進学塾では、2月から新学年のカリキュラムがスタートしています。このタイミングで塾に通い始めた皆様も多くいらっしゃることでしょう。今回はそんな皆様へ向けたアドバイスを。


初めて塾に通い始めて、まず心配されるのが、「集中力が続くかしら」という点でしょう。塾によっても様々ですが、早稲田アカデミーの1回の授業時間は比較的長い方です。小3でも100分、小4では4科を選択すると、途中の休憩(軽食)をはさんで180分が、1日の授業時間となります。理由は、単に「教える」だけではなく、学んだ内容を「定着させる」ための時間も含んでの設定だからです。ただ、小学校の授業と比較をすると、ずいぶん長く見えますので、「集中力が続く」のかという不安を抱かれるのも無理はないと思います。


しかし、その心配はまったく必要ありません。早稲田アカデミーの講師はお子様たちの集中力が続くように、授業をコントロールしていきます。「先生の話を聞く時間」「板書を写す時間」「問題を解くため時間」...それらをきちんと分けることで、お子様たちの集中力が持続できるようにしているのです。そして、それぞれの時間は単に違う作業をするために設けられているわけではありません。


「先生の話を聞く時間」は「新しいことを学ぶ時間」となります。まずは、ここで新しい内容をしっかりと頭の中に入れることになります。一番集中して聞かなければならないのは、この時間です。


次に「板書を写す」ことによって、学んだ内容をもう一度振り返り、定着させることになります。板書をとることそのものが、授業内での反復練習となり、「復習」にもなるのです。この時間、講師はお子様たちの様子を見ています。授業内容が頭の中に入っているお子様は、比較的スムーズにノートに文字が書かれていきます。一方で、どこかでつまずいているお子様の場合は、ホワイトボードを見るために頭を上げる回数が多くなり、時間もかかってしまいます。ご家庭でもお子様が持ち帰ったノートをご確認いただくと、授業内での理解度がある程度はお分かりいただけることと思います。


そして最後に「問題を解く」ことになります。ここでは、頭を回転させて考えることになります。わかったことを、自分の力でできるようにするための時間です。早稲田アカデミーの授業はおおむねこの繰り返しで進んでいきます。


この授業の中の学習定着サイクルは、小学校の授業スタイルとは違います。そして学校よりも速いペースで進んでいきます。そのため、初めて塾通いを始められた皆様にとって一番大切なのは、このペースに慣れることになります。お子様の精神的な成長過程や性格などによって、すんなりとペースがつかめる方もいれば、苦労する方もいらっしゃいます。ただ、どんなに長くかかっても二か月程度で塾での授業スタイルには慣れてくるものです。その点はご安心ください。


また、塾に通い始めてすぐの頃は、宿題として課される家庭学習もなかなかうまく進めることはできないものです。小学校で出される宿題よりも、考えて答えを出さなければならないものも多く、家庭学習で集中して考えることにも、やはり慣れていないとつまずいてしまったり、手が止まってしまったりしてしまいます。そういう場合には、少し保護者の皆様がサポートしてあげてください。自立させるためにも手を離すことが必要にもなるのですが、初めのうちだけは一緒に進めていただくがよいと思います。

また、塾から出される宿題は、すべてが完璧に「できる」ものばかりではありません。答えまで出せなくても「考える」ことそのものが必要な問題もありますし、通塾を始めて間もない方にとってはハードルが高いものが出されることもあります。授業で宿題を出す際は、どのようにやればよいか、また優先順位についてもお伝えしていますが、もし「この問題ができなくて大丈夫か」と不安になられた場合は、お気軽に担当講師までご連絡いただければと思います。


以前にも書かせていただいているのですが、中学入試へ向けた進学塾のカリキュラムは、(小学校のカリキュラムとは違い)ある程度「積み残す」ことが前提で組まれています。特に小3・小4時点においては、学習の仕方の「土台」を作る時期ですので、一つひとつの学習内容を完全に定着させる必要はありません。その点を誤解して、テキストにある問題をすべて完璧に仕上げていこうとすると、無理が生じてしまいます。お子様も大変ですが、それをやらせようとする保護者の皆様にとってもストレスがかかったり、お子様とけんかになったり、というようなことになりかねません。塾のペースに無理やり合わせるのではなく、まずはお子様のペースを守りながら、だんだんと塾のペースに近づけるようにしていくのがよいでしょう。お子様が塾の授業に慣れて、ペースを掴むまでは、保護者の皆様がペースメーカーとして少し手をかけていただければと思います。

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