四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『文字を丁寧に書くには/通信添削や家庭学習教材を続けるべきか』

2015.03.20

今回は、『基礎から学べる中学入試報告会』のアンケートの質問に二つお答えします。


「文字を丁寧に書く習慣がいつまでたっても身につきません。テストで時間に追われてしまうということも関係しているのでしょうか?」(小4男子)


文字をなかなか丁寧に書かない(書けない)というのは、お子様のタイプや性格によっても違いはあるものです。一般的に頭の回転が速いお子様ほど、そのスピードに作業処理がついていかなくて、字が乱雑になってしまう傾向があります。一方で、小4の段階では、なぜ丁寧に書かなければならないか、ということがまだ理解できていないということも要因として挙げられるでしょう。お書きいただいたように、テストで時間に追われるから、というのも間接的な要因としてはあるかもしれませんが、それほど大きな問題ではないと思います。


私が直接担当している生徒の保護者の方に対しては、お子様のタイプに合わせてアドバイスを変えています。あえて硬度の高い鉛筆(Hなど)を使わせることで、筆圧を上げるようにしたり、漢字練習の仕方を変えてみたり、そのお子様に対してだけは漢字テストの採点基準を厳しくしたり...などといった方法です。


文字を丁寧に書く習慣を身につけるためには、まず、塾で実施されている「漢字テスト」から丁寧に書くようにご指導いただくのがよいと思います。トメ・ハネ・ハライなどがしっかりと書くことができているか、解答欄の枠の中にしっかりとおさまっているかなどのチェックをしていただくのがよいでしょう。さらに、漢字の練習方法なども見直していただくとよいと思います。たとえば、新しい漢字は必ず○回書くとか、間違えた漢字は○回練習、といった方法をとっていないでしょうか。決まった回数を練習するという方法をとっている場合、雑な書き方になってしまうことが多々あります。漢字は、たくさん書けば覚えられるというものではありません。しっかりと覚えようとして書くのであればよいのですが、多くの場合、手先だけで書いているに過ぎないのです。ノルマとして与えられた回数だけ、ノートのマス目を埋めるような練習の仕方では、覚えることもできませんし、字も雑になってしまいます。そのような場合、私は1回だけ「丁寧に」書いて覚える方法に変えるようにアドバイスをしています。その後はテストスタイルでチェックをし、間違えたらもう1回丁寧に書く、次の日にもう1回テストをしてみる...そんな学習方法をお勧めしています。


文字の書き方に関しては、過去の記事でも書かせていただいておりますので、よろしければそちらも参考にしてみてください。


次のご相談です。


「新しく小4から入塾いたしました。いままでやっていた家庭学習教材を続けるか、とても迷っています。小学校の復習にと思っていますが、時間がぎりぎりな状態です。」(小4女子)


結論から申し上げると、続ける必要はないと思います。ご相談は「小3まで家で学習してきた市販の教材を使った自学習、もしくは通信添削などの教材を入塾後も継続するかどうか」という内容だと思います。塾での学習を始めれば、家庭学習の中心は「学校の宿題」と「塾の宿題」になるはずです。そこにもう一つ別の課題が入ってくると、お子様が混乱してしまう可能性があるからです。学習計画をしっかりと立てれば、やることそのもので混乱することは少ないかもしれませんが、学習内容面で混乱が生じてしまうはずです。塾のカリキュラムは、学校のものとは全く異なります。学校で「小数」を勉強しているときに、塾では「図形の面積」を扱っていたりするわけです。そこに、さらに別カリキュラムが入ってきてしまえば、それぞれの学習内容がおろそかになってしまうことになりかねません。また、早稲田アカデミーにお通いの場合、塾の宿題を行うためにはそれなりの時間がかかります。ご相談にもある通り、他の学習を行う時間的な余裕はなくなってくると思います。もし、時間的に余裕があるようでしたら、違うものに手を出すのではなく、塾の宿題の精度をより高めていくようにしてください。それでも、まだ物足りないようであれば担当講師までご相談いただくのがよいでしょう。

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