四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『子どものやる気を引き出す魔法』

2015.04.24

「子どものやる気を引き出す魔法」、あればいいのですが、もちろんそのようなものはありません。しかし、子どものやる気を引き出すのがうまいお母様は実際にいらっしゃいます。「やる気を引き出す」というよりも、「うまくのせる」というようなイメージでしょうか。


小3マンスリーテストのときの話です。ある生徒が私に教えてくれました。

「今日は『青』だから、集中できるんだよ!」

確かにその生徒は素敵な青色のTシャツを着ていました。お母様が「今日は大切なテストだから、青いTシャツにしたからね。青は集中できる色なのよ」と送り出してくれたそうです。彼はその日のテストで自分の最高記録となる点数をとってくれました。それ以降も、テストのときはよく青い洋服を着ていたのを覚えています。


全国統一小学生テストのときにもこんなことがありました。

「今日はみずがめ座がNo.1! だからがんばる!」

そんな風に言っていた生徒がいました。恐らく朝の情報番組かなにかの「星占い」なんだと思います。ただ、それをお子様が見ただけではなく、きっと隣でお母様が「よかったね!今日はみずがめ座が一番だから、テストもがんばれるね」というようなお言葉をかけられたのだと思います。もしかしたら、テレビの「星占い」ではなく、そのお母様ご自身の「星占い」だったのかもしれませんが...。


小学生の子どもは、よい意味でも悪い意味でも「単純」です。計算テストでも漢字テストでも、ちょっとした盛り上げ方で気持ちはのってくるものです。


少しやんちゃな小3の男の子がいました。暗記があまり得意なタイプではなかったので、漢字テストは嫌いでした。そこでお母様と相談して、国語の授業には少し遅刻をしてきてもらい、漢字テストだけは授業後に残って個別に受けていただくようにしました。もちろんずっとではなく、彼が「のってくる」までのひと月ほどのお約束で。


授業後に残ってもらって、講師室にある面談室にて...。

「漢字テスト、いまからやろうね! 先生との『勝負』だ! 100点を取ったらシール3枚!」

彼は残念ながら負けてしまいました。


翌週の授業後、ふたたび面談室にて...。

「今日の『勝負』は絶対勝つから! 自信があるんだ!」

見事に、彼は勝負に勝って、シールをゲットして帰りました。


そこまでいけばもう大丈夫だろうと思い、次の授業からは他の生徒と一緒に教室で漢字テストを受けてもらいました。彼の中では「漢字テスト」ではなく、「先生との勝負」と認識していたのかもしれませんが、その後も連続して100点をとってくれました。たった二週間で苦手だった「漢字テスト」を彼は克服してくれたのです。


「魔法のことば」とまでは言えませんが、お子様を「のせる」ということを意識してお声をかけていただくと、お子様を前向きな気持ちにさせることができるのではないでしょうか。

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