四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「クアラルンプール、ジャカルタにて」

2015.10.07

前回のブログで書かせていただいたように、クアラルンプールとジャカルタに行ってまいりました。今回はその報告を兼ねて、講演会でお話しした内容をダイジェストで書かせていただきます。


まず、2020年からの実施が予定されている「大学入試改革」についてお話しさせていただきました。大学で学ぶ内容は、社会の変化に伴って、より多様化し専門性が高くなっているのに対して、中学校までの学習指導要領は20年、30年前から大きく変わっていないのが現状です。一方で、インターネットや専門書の充実により、「知識」は以前より手に入りやすくなっています。また、単純な「作業処理」については、人間に代わって機械が行える領域がどんどん増えていっています。そのような状況において、これから大学で学ぶにあたっては、多くの知識や正確に素早く処理ができる力よりも、知識や機械を使いこなす力の方が重要になってくるはずです。そういった力が身に付いているかどうかを試す入試に変えていこう、というのが現在の「大学入試改革」の大きな考え方のようです。「知識偏重型から思考力重視へ」というキーワードが使われることもあります。


大学で学ぶために必要な「思考力」を身に付けるためには、中学・高校での学習がとても大切です。そして、その学習をするための土台をつくるのが、小学生の期間です。すでに多くの中学校で「思考力」を試す問題が出題されはじめています。


さて、「知識」や「作業処理力」を伸ばすための学習と、「思考力」を身に付けるための学習には、その方法に大きな違いがあると私は考えています。「知識」や「作業処理」については、ある程度強制的に学習させれば、その力は向上します。「漢字テスト」「計算テスト」などを定期的に実施し、合格ラインを決めていくというのも一つの強制力を持った学習スタイルです。しかし、いくら強制的に学習させたとしても、頭脳の深い部分は回転しないため、「思考力」を鍛えるためには、より高いレベルでの「やる気」が必要になってきます。小学生が高いレベルで「やる気」を持ち続けるようにするためには、周りの大人(特に親)のサポートが絶対に必要です。講演内容の後半では、小学生の「やる気」を高め、さらには継続していくために必要な親の接し方について、いくつかのアドバイスをさせていただきました。


ご参加いただいた皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。


実は、今回の渡航でもう一つうれしかったというか、感動したことがあります。クアラルンプールとジャカルタの提携進学塾で、それぞれの先生方と打ち合わせをさせていただいた際、非常に真剣に生徒への指導方法や成績向上に向けての話をされていました。日本から遠く離れた異国の地でも、生徒に対して同じように熱心に向かい合う先生方が多くいるということを知り、非常にうれしい気持ちになりました。


非常にハードな渡航日程だったため、正直体力的には疲労も(睡眠不足も)残っていますが、気持ちの面ではまた新たな「やる気」と「元気」をもらって帰ってくることができました。


赤道直下のマレーシア、南半球のインドネシアでしたが、想像していたよりは暑くなく気候も快適で、さらに料理も私の身体に合うようです。アジアの諸国をいくつか講演会などで(若いころにはプライベートでも)回ったのですが、一度もお腹をこわさないばかりか、食欲が湧いてついたくさん食べてしまいます。帰国後にはまだ体重計にのっていないのですが、たぶん...。

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