四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「はじめの一歩 ~第3回クローバーセミナーより~」

2015.10.30

昨日(10/29)の午前中に、牛込箪笥区民ホールにて今年度第3回目となる『クローバーセミナー』を実施いたしました。比較的大きなホールだったのですが、満席に近くなるほど多くの方々にご来場いただきました。お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。また、「ハロウィンなので」と手作りの焼き菓子を差し入れてくださった方もいらっしゃいました。校舎に持ち帰り、美味しく頂戴しました。この場を借りましてお礼申し上げます。ありがとうございました。


本日は、クローバーセミナー直後ですので、そこでお話しした内容について簡単に触れさせていただきます。

前半では、「数字で見る中学受験」と題して、数値データから中学受験をひも解いてみました。「中学受験率」「受験生ひとりあたりの併願校数」などをもとに、その背景にある志望校選択に対する考え方や、お子様の成長発達段階を考えた最適な学校選び、というような内容についてお話ししました。また、現在話題となっている「大学入試改革」「高大接続」などについても、私なりの意見をお伝えさせていただきました。


後半では、一学期に実施したクローバーセミナーでお書きいただいたアンケートの中から、多くの方がお感じになられているであろうご不安やご質問を選んでお答えするというコーナーを設けさせていただきました。今回のブログでは、その中でお話しした内容をもう一度詳しく書かせていただくことにいたします。


「小3の学習内容であれば、家でも教えられそうなのですが、それでも塾に通わせた方がよいですか?」というご質問に対しての回答です。結論としては、「通わせられる環境なのであれば、ぜひ通わせてあげてください」と申し上げました。もちろん、ご参加いただいた保護者の皆様はすでに早稲田アカデミーにお子様を通わせていらっしゃる方が多かったので、小3・小4から塾に通う意図、そしてその時期の学習に対する考え方、というような視点でも説明しました。


「中学受験のための学習を始めるのは小4から」もしくは「受験に出る単元の学習は小5からでも間に合う」というような意見も多く聞かれます。考え方や視点によっては、決して間違った意見ではないのですが、私はできることであれば早い時期(小1~小3)からの通塾をお勧めしています。その際によく使うのが「はじめの一歩が大切です」という表現です。


新しい単元の学習が始まるその「第一歩」をどう踏み出すかによって、その先が大きく変わってくるという意味だとお考えください。そして、中学受験へ向けた土台となる内容の多くが、小3までに学習することになるのです。


昨日のセミナーの中では、一つの例として「わり算」の話をさせていただきました。初めて「わり算」を学習するときに、その概念ではなく、計算の仕方に重点を置いた学習を進めてしまうと、その先の学習をするときにより多くの時間がかかってしまったり、本質的な理解にまでたどり着かずに終わってしまったりすることがあると説明させていただきました。


「わり算」には大きく二つの意味があります。具体的な例を挙げると、200÷4という式は「200を4つに分ける」という意味と「200の中に4がいくつあるか」という二つの意味です。小学校3年生にとって、前者の考え方は比較的理解しやすいのですが、後者の考え方を身に付けておくことも実はとても大切なのです。早稲田アカデミーのカリキュラムでは、小3の二学期に「周期算」という単元を学習します。「ABCDABCDAB...とアルファベットが規則的に並んでいます。200番目の文字を求めなさい」というような問題です。「ABCD」という「周期」が順番に出てくるのを見つけ、200番目までにその周期がいくつあるかを考えるタイプの問題です。「わり算」の学習をしたときに、「わり算は○○の中にいくつあるのかを求めることができる計算」という考え方が定着している生徒であれば、「200番目までの中に4個の周期がいくつ入っているかを考えればよい」と聞いた瞬間に、200÷4という式が頭に思い浮かぶはずです。


しかし、そうでない場合は、「200番目までの中に4個の周期がいくつ入っているかを求めるためには、200÷4という計算をする」というところまで教える必要があります。そして、往々にしてそういう生徒の場合、「周期算は、『○番目÷ひとつの周期の個数』で解く」という公式(解き方)を暗記する形での学習になってしまいます。このような学習方法だと、なかなか応用力が身に付かないものです。そして、「わり算」のこの考え方は、「分数」「割合」「比」へとつながっていくのです。


「はじめの一歩」をどう踏み出すかは、中学受験のためだけではなく、その先の将来へ向けても非常に大切なことだと私は考えています。現在ご通塾をお考えの方がお読みでしたら、ぜひ早稲田アカデミーで「はじめの一歩」を踏み出すお手伝いをさせてください。

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