四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『親はどこまで、どのように関わるべきか』

2015.11.06

新年度への切り替わりのタイミングを迎えています。まだ先のように思われるかもしれませんが、中学受験塾の学年の切り替わりは2月です。ですから冬休みから1月にかけては、そこに向けた「橋渡し」の時期となっています。早稲田アカデミー各校舎でも、11月中(もしくは12月の前半)に、各学年の新年度へ向けた説明会が行われるはずです。


毎年、この時期に「親はどこまで見ていけばよいのでしょうか」というご相談をいただきます。先日行われた『全国統一小学生テスト』の算数にも、大人でもパッと見ただけでは解けないような問題が出題されていました。解説を読むことで、解き方は教えられても、お子様が自分でできるようになるまで理解させるのはなかなか難しいとお感じになられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。


お子様の性格やタイプによっても変わりますが、学年の切り替わりのタイミングなどで、塾の先生と相談をしながら、保護者の方が関わる部分を減らしていくと良いでしょう。


「中学受験は親の受験」などといわれることがありますが、それは最後まですべての学習を見ていくことではないと私は考えています。志望校の入学試験当日、試験会場には一人で向かわなければなりません。自分の将来を、これからの6年間を決めるテストに自分ひとりで臨まなければならないのです。その瞬間に不安を感じたり、緊張したりするのは当たり前です。そして、その不安や緊張を振り払い、誰に頼ることもなく、自分の力で道を切り開くことが求められるのです。そう考えた場合、「依存心」は敵になります。よく「本番に弱い」というようなこともいわれますが、その要因の一つとしてこの「依存心」が挙げられます。


普段の生活の中において、子ども(小学生)は大人に依存することで生活をしている部分が多いはずです。ですから、時の経過とともに自然と自立するわけではありません。計画的に親が手を離していくことで、子どもの自立は促され、精神的にも成長していくのです。


では、具体的にどのような形で手を離していけばよいのでしょうか。二つの関わり方があると思います。一つは問題や学習の内容にも関わる形、もうひとつはペースメーカーとしての関わる形。小学校3~4年生では前者のスタイルから、後者のスタイルへと移行することをお勧めいたします。これまでお子様が分からない問題を教えていたのであれば、『それは先生に質問しなさい』という形に変えるわけです。その際、お子様が先生のところへ質問に行くのを渋る場合があるでしょう。そのようなときには、お母様から塾に電話をかけてください。お子様に聞こえるように、『いまから質問に行かせますので、お願いします』のひと言でかまいません。それを聞いたお子様は先生のところへ質問に行きやすくなるわけです。一回質問に行くことができれば、次からは自分で行けるようになります。ひとつの事例ですが、それがペースメーカーもしくはサポーターとしての親の関わり方です。

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