四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『競い合いを楽しむ』

2016.05.11

先週末に『マンスリーテスト』『公開組分けテスト』が行われました。ゴールデンウィーク明けすぐのテストでしたので、お子様によって取り組み方や受ける気持ちに差があったようです。一方で、新学年になって二回目のテストということで、保護者の皆様は成績結果がとても気になったのではないでしょうか。期待通りの結果が出た方もいらっしゃると思いますが、そうではなかった方もいらしたと思われます。2月・3月よりも学習内容がレベルアップしているため、テストそのものの難度も上がっています。また、周りの生徒も頑張っているため、相対評価である「偏差値」はなかなかすぐには上がらないものです。また小学生の場合、テスト当日の体調や気持ちによっても結果は大きく変わってきます。出来具合や結果に一喜一憂するのではなく、答案からできなかった問題の要因を分析して、次につなげることが、小学生にとっての「テストを受ける意味」だとお考えいただき、冷静に分析をしていただければと思います。


生徒たちもテスト結果は気になっているようです。小3くらいまでの生徒にとっては、まだ他の生徒の成績よりも、お母さんやお父さんにほめてもらえるかどうかが重要なようですが、小4以上になってくると違ってきます。昨日も授業がはじまる前に、生徒同士で「算数、何点だった?」という会話がされていました。「今回は負けた、次は○○には負けない」というような声も聞こえてきて、競争を楽しむような頼もしい雰囲気を感じました。


お子様が伸びるためには、「競争心」を持つことが大切です。早稲田アカデミーでは、『本気でやる子を育てる』という教育理念に基づく指導を行っているのですが、やる気を引き出すひとつの方法として『競争を楽しむ』という視点を持っています。子どもは競争することが好きなものです。競い合うことでやる気も生まれてきます。子どもたちが好きなゲームでもスポーツでも、そこに「競い合い」があるからこそ、真剣に取り組み、楽しめるのだと思います。


以前、こんなニュースを見たことがあります。それは、競争するのはよくないことなので、運動会の徒競走でみんなが手をつないでゴールをするように変えた小学校(幼稚園)の話でした。「みんなで仲良く」ということに焦点をあてた指導なのであれば、私もよいと思います。しかし、それぞれの持つ能力を引き出し、高めていくことを考えるのであれば、競争は競争として真剣に取り組ませることが必要だと考えます。


競争はライバルだけと行うわけではありません。実は「自分との競争」も成長のための大きな要素です。単純に順位を競うだけではなく、自分の記録を塗り替えることも、過去の自分との競争と考えることができます。この自分との競争を楽しめるようになれば、お子様は大きく成長できるようになるはずです。


さて、競争を楽しむためには、それができる環境を整えることが必要です。学習面であれば、教室の中に競い合えるライバルがいることも必要です。また、教室ではないところに、目指すライバルがいるのもよいことだと思います。早稲田アカデミーで発行している『WinJr.』という冊子をご存知でしょうか。『塾内成績月報』という位置づけの冊子です。私が担当しているクラスでも、授業内で配布をすると自分の名前を探すのと同時に、他校舎のよく名前が出ている「優秀生」を探す生徒が多くいます。夏期合宿などで会ったことがある生徒もいるようでしたが、それ以外にも自分と同じくらいのところに載っている生徒などを「勝手に」ライバルとみなして楽しんでいるようです。

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