四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

「国語の勉強の仕方がわからない...」

2016.06.17

ここ数日は、梅雨らしいお天気と夏のような陽気が日替わりでやってきます。今日は夏の日差しを感じた一日でした。天候が不安定なこの時期は、体調を崩しやすいので、皆様どうぞお気をつけください。早稲田アカデミーでは、6月からクールビズがスタートしています。ネクタイを締めずに保護者の皆様の前に立つのはなかなか慣れないのですが、やっと少し落ち着いてきました。


現在早稲田アカデミーでは、夏期講習会・夏期合宿に向けて準備を加速させています。夏はお子様が一番「伸びる」時期です。集中して取り組むことで学習効果が高まるのはもちろん、夏のさまざまな経験による精神的成長も、学力伸長に大きな影響があると思います。この夏、お子様方がさらに「伸びる」ように早稲田アカデミー全校舎で応援させていただきますので、ぜひ、お子様と早稲田アカデミーにご期待ください。


今日は国語の学習方法について書かせていただきます。国語は、「どのように学習したら良いのか」と悩む方が多いようです。実際に、生徒からは「国語の学習の仕方がわからない」、保護者の皆様からは「家でどのように国語を教えてよいかわからない」といったご相談をいただくことがあります。


また、「算数では正解がひとつしかないけれど、国語では複数あるように思える」といったことを聞くこともあります。これは半分は正しいといえますが、一方で、言葉が足りないとも思います。国語の記述問題などでは「部分点」がつくこともありますし、自分の意見を書かせる問題などでは、答えが複数あって良いように感じることもあるでしょう。しかしこのような問題でも、自分の意見が書かれていれば何でも正解、というわけではありません。そこには明確な採点基準があり、厳密に「○」「×」がつくという点では、算数などの教科と変わりはないのです。


では、なぜ「国語の学習方法がわからない」と悩む方が多いのでしょうか。それは、国語は学んでいる本人が「なぜ自分がその答えを出したのか」を把握しづらいからだと思います。この点が、国語と他教科の学習を比べたときの一番大きな違いではないでしょうか。


「なぜ自分がその答えを出したか」とは、つまり「考える過程」のことです。算数では、問題文を読んだところから答えを出すまでの「考える過程」がはっきりとわかりますし、図や式などのかたちでノートにも残ります。一方、国語の場合は、「考える過程」がノートに残ることはほとんどありません。選択肢の問題を解くときに、「問題文のどこを読み、どのように考えてその選択肢を選んだのか」をきちんとしたかたちで残すことは非常に難しいわけです。その点において、国語の勉強の仕方がわからないという生徒の気持ちはよくわかります。なんらかのかたちで「考えた(読んだ)過程」を残しておきたいと思う生徒は、読みながら文章に線を引いていったり、印を付けていったりすることもあるようですが、効果的に実行することはなかなか難しいようです。


国語が苦手な生徒へのアドバイスとしては、以下のような内容が一般的です。

まずは、線を引いたり印を付けたりしなくていいから、じっくりと読んで頭に文章全体を入れることから始めるとよいでしょう。よくお勧めするのは、塾で扱った過去のテキストの文章を「解く」ためではなく、単純に文章として「読む」学習です。一度扱った文章ですが、多くの場合、書かれていた内容は頭に入っていないはずです。


次に、問題を解くときに、本文中のどこを根拠にしてその答えを選んだのか(考えたのか)をはっきりさせるようにトレーニングをしてください。選択肢の問題の場合、「自分はこう考えたけれど、ここのところで間違えた」という見直しができるようになれば、次に同じような問題が出題されたときに、そのことが生きてくるはずです。記述の問題であれば、いきなり文章としてマス目を埋め始めるのではなく、解答に入れるべき要素を箇条書きにしてから文章をつくるのも、ひとつの方法でしょう。


いずれにせよ、国語の問題を解くときの自分なりの解答フォームをかたちづくるようにすれば、国語の学習そのものが嫌いではなくなり、それに伴って成績も向上してくるはずです。

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