四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『ハノイで考えたこと② ~文化や習慣の違い~』

2017.05.31

ハノイでの講演会が終わってから、少しだけ時間がとれましたので、旧市街の市場に行ってみました。ベトナムは皮革製品が安くて、質のよいものがあると聞いていたので、お店を何件か回っていると、デザイン的にも悪くないお財布を見つけました。気に入ったので買おうかと思った瞬間、「あれっ?」と気がついたことがあり、結局買わずに帰ってきました。何に気がついたのかご想像できますでしょうか。


実は「小銭入れ」がついていなかったのです。お札を入れるところはいくつかに分かれていて使いやすそうだったのですが、やっぱり小銭入れがついていないと日本では使いにくいと思います。ベトナムの通貨はすべて紙幣なので、そういうつくりになっていたわけです。


もしベトナムの方が日本にきて、お財布を買ったら、小銭入れをどのように使うのでしょうか、などと考えてしまいました。


今回渡航したタイもベトナムもやはり暑い国でしたので、ペットボトルの水は必需品でした。バンコクのBTS(高架鉄道)の駅で飲み終わったペットボトルを捨てようと思ってゴミ箱を探したのですが、そこで困ってしまいました。普通のバケツ型のゴミ箱はあったのですが、ペットボトルや缶を捨てるようなものは見当たりません。ちょうど駅員の方がいたので聞いてみたところ、そのゴミ箱を指さして「そこでいいよ」と。覗いてみたら、たしかに紙のゴミに混ざって、缶やペットボトルも捨てられていました。でも、そこにペットボトルを捨てることになんとなく「罪悪感」を感じている自分がいました。たぶん、日本で「分別」することに馴れてしまっているからでしょうね。


ふと考えてみると、私が子どものころはまだ日本でもゴミの分別は一般的ではなかったように思います。当然、紙のゴミも缶も一緒に捨てていたはずなのですが...。


夜中に喉が渇いたので、ホテルのそばにあったコンビニエンスストア(ファミリーマート)に行きました。「日本茶」と(そのまま日本語で)書いてあるペットボトルを手に取り、値段を見たら13,000VND(日本円で65円ほど)。お財布の中を見てみると、10,000VNDのお札が1枚と1,000VND札が数枚しか入っていませんでした。なんとなく「10,000」と書いてあるお札があったので安心して、両替をしていなかったわけです(ここも日本的な感覚の部分でしょうか)。手に取ってレジに向かう途中で「消費税とかはあるのだろうか?」と不安になってしまいました。結果、消費税はとられずに表示されていた価格ちょうどで買うことができました。想定外だったのは、その「日本茶」が「加糖」の緑茶でとても甘かったことです。


さて、日本のコンビニエンスストアではどのような料金表示になっているか、皆様はパッと思いつきますでしょうか。いつも見慣れているためか、私もすぐには思い出せずに、近所のコンビニエンスストアまで行ってみました。そこでは商品価格の下に(  )付きで消費税込みの価格が書かれていました。


日本に来る海外の方は、消費税のシステムをきちんと理解されているのだろうか、と思うわけです。書いてある値段と違う金額(消費税を上乗せした金額)を請求されたり、ひとつの商品に二つの値段が書かれていたり、というようなところを説明するのは意外に難しいのではないかと思うわけです。ベトナム人向けの日本のガイドブックにはいったいどんなことが書かれているのだろうか...、と考えてしまいました。


今回の講演会のプログラムの中に、早稲田アカデミー国際課の職員が担当する「帰国生入試」に関するパートがありました。その中で、「帰国生入試の面接や英語エッセイで問われるのは、海外で何を経験したかということだけではなく、そこから何を学び、自らの成長につなげたかということがポイントです」というような内容を話していました。


私も講演会などでは「机上の学習だけではなく、様々な経験がお子様の成長につながります」というようなお話をさせていただくことがよくあります。子どもたちが経験したことから一歩進んで考えてみるためには、親や先生といった周りの大人のサポートが必要なのです。


各校舎では、夏のお申し込みの受付が始まっています。早稲田アカデミーの年間最大のイベントである夏期合宿にもすでに多くの方にお申込みいただいているようです。この夏期合宿もお子様にとっては、非常に大きな経験となることでしょう。単なる経験にとどまらず、大きな成長につながるように、早稲田アカデミーのスタッフが応援させていただきますので、ぜひご参加いただければと思います。

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