四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『競争を楽しむ』

2019.06.05

子どもが伸びるための要素のひとつとして、「競争心」があると考えています。早稲田アカデミーでは、「本気でやる子を育てる」という教育理念に基づく指導を行っております。やる気を引き出すひとつの方法として「競争を楽しむ」ことを実践しています。毎週のテスト(土曜YT講座)の成績優秀者を掲示したり、各クラスの確認テストの成績優秀者を発表したり、といった手法です。私も授業のなかで、漢字テストや知識テスト、確認テストなどの成績をもとに「今日の国語のチャンピオン」を発表し、生徒たちを盛り上げることもあります。


もともと、子どもは競争が好きなものです。得点や速さなどを競い合うことで、やる気も生まれてきます。子どもたちが好きなゲームでもスポーツでも、そこに「競争」があるからこそ、子どもたちは真剣に取り組み、楽しめるのだと思います。


以前、ニュースを見たことがあります。他者と争うのはよくないことなので、運動会の徒競走でみんなが手をつないでゴールをするようにルールを変えた小学校の話でした。「みんなで仲良く」ということに焦点をあてた指導なのであれば、私もよいと思います。しかし、それぞれの持つ能力を引き出し、高めていくことを考えるのであれば、競争は競争として真剣に取り組ませることも必要だと私は考えています。


さて、その競争なのですが、多くの場合は自分とは違う「他者=ライバル」と競い合うことになるでしょう。そして、そのライバルの存在が大きければ大きいほど、やる気もより高まるように思います。同じような力を持ったライバルが身近にいれば、「負けたくない」という気持ちも強くなるはずです。小学校3年生くらいまでは、大人に「ほめられたい」「叱られたくない」という意識が強い時期ですので、ライバルの存在はそれほど意識しないものです。しかし、小学校4年生くらいから徐々に、その存在は大きくなっていきます。つまり「切磋琢磨できる環境」が子どもを伸ばすためには必要になっていくのです。


さて一方で、競争はライバルとだけ行うわけではありません。実は「自分との競争」も成長のために必要なのです。学習面で言えば、自分の過去の偏差値を超える、クラスを一つ上げるといった目標設定も、「自分との競争」ということができます。この「自分との競争」を楽しめるようになれば、お子様方は大きく成長できるようになるはずです。

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