四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『新学年への準備④ ~「字の書き方」と「ノートのつくり方」~』

2020.01.24

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ここ数回の記事では「新学年への準備」というテーマで書かせていただいています。ここまでに「家庭学習時間の見直し」「テキスト・教材の整理」「筆記用具を新しくする」というような、学習内容よりもその周辺部分について触れてきていますが、今回は直接的な「学習の仕方」についてご紹介させていただきます。


学年が切り替わるタイミングで、私がよくお話しするのが「字の書き方」と「ノートの書き方」のレベルアップです。


まず字を「きちんと」書くという点では、二つのポイントをご紹介しています。一つは筆記用具を見直すこと。もう一つは、実際に書かれた字をちゃんと「見せて」あげることです。


最近よく見られるのが、薄く流れてしまうような字です。その場合は、筆圧が弱いことも要因の一つですので、筆記用具を変えると改善されることがあるようです。鉛筆の芯が硬すぎて薄い字しか書けないような場合は、柔らかい芯(Bまたは2B)を使うことで字が濃くなり、トメ・ハネもしっかりしてくるはずです。また逆に、より硬い芯を使わせることで、筆圧そのものを強くしていくことが効果的なケースもあります。お子様の状況をご覧いただいた上で、お考えください。


もう一つのポイントとして、最近の子どもたちが「実際に手で書かれた字」を見る機会が減ってきていることも、きちんとした字が書けない要因ともいわれています。確かに、以前に比べれば、子どもたちは紙に書かれた字を見るチャンスが減っているように思います。パソコンの普及により「大人が書いた字」を見ることが減り、子どもたち同士の字をお手本にしているのでは、やはりしっかりとした字を書くように成長することは難しいような気がします。お母様やお父様の字を見せてあげることができるように工夫するのも、一つの手段でしょう。例えば、宿題ノートをチェックするときにひと言書き添えてあげるなど。私の担当していた生徒でも、お母様とそっくりな字を書いている生徒がいました。


次にノートの書き方ですが、まずは算数のノートからしっかりとつくっていくことをおすすめしています。算数のノート(もしくはその使い方)には二種類あります。一つは「先生の板書を写すノート」、もう一つは「自分で解くためのノート」です。ここで取り上げたいのは、「自分で解くためのノート」の方です。「板書を写すノート」は書かれていることをそのまま書けばよいので、きちんとしたノートをつくること自体はそれほど難しいものではありません。一方で、算数の「宿題ノート」など、自分で解くためのノートはつくり方をしっかりと教えてあげることが必要になります。私が小学校4年生の算数を担当する場合、初回の授業で算数のノートのつくり方・書き方を教えるようにしています。「日付・単元名・テキストページ」などをしっかりと書く、「計算(筆算)欄」をつくる、式や図を書く……、そんな風に指導をしています。


小3までは、テキストの片隅にチョコチョコと計算をして答えを出すことができていたり、頭の中だけでも正解が出せたりということはありますが、小4の後半以降になってくると、解答までの過程が複雑になり、段階をいくつか踏まないと正解にはたどりつけない問題が多くなってきます。その過程をしっかりとノートに書き込むことが必要になるのです。そのための準備を小4スタート時点で教え、トレーニングをさせていくわけです。このノートの書き方がしっかり定着していくと、単に解くだけではなく、間違ったものを見直すためにも活用できるようになっていくはずです。


「計算欄」をつくったり、「式や図」を書いたりするようにしていくと、単元や問題によってはノートに空白が多くなる場合があります。ノートを「ぜいたくに使う」というようなイメージです。しかし、小学生の場合、「ノートをぜいたくに使う」ことを嫌がるお子様がいらっしゃったりもします。ノートには問題の解答しか書かないようなタイプのお子様です。この点に関しては、ご家庭でもお話しいただき、ご指導いただければと思います。

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