四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『学習中の姿勢に注意を』

2019.02.22

ご家庭で机に向かうとき、お子様はどんな姿勢をしているでしょうか。左手で頬づえをつきながら、右手の鉛筆だけで問題を解いているようなことはありませんか。姿勢が悪いと、集中力が途切れて学習効率も悪くなるとよく言われます。実際に私が授業をしているときにも、頬づえをついていたり、壁に寄りかかっていたりする生徒は、発問への反応が悪かったり、大きなあくびをしたりすることが多いように思います。姿勢が悪いと血流が悪くなり、脳が酸欠状態になるためだという話も聞いたことがあります。私には専門的なことはよくわかりませんが、経験上、学習姿勢と学習内容の定着の度合いには間違いなく関連性があると思っています。


授業中の頬づえや壁への寄りかかりは注意をしますし、生徒たちも「良くない姿勢」だと理解しているので、すぐに直そうとしてくれます。ただ、最近他にも気になる姿勢があります。椅子に浅めに腰かけて、背中の高い位置(肩甲骨のあたり)を背もたれにあてているような姿勢です。お尻や腰ではなく、背中で体重を支えているような姿勢ですので、やはり集中力を欠き、眠気を催す姿勢のようです。気が付いたときには注意するようにしているのですが、その姿勢に慣れてしまっているのでしょうか、またズルズルと腰が前の方に出てきてしまうことが多いようです。


また、猫背も良くない姿勢です。問題を解くのに集中してくると、顔と机の距離がだんだん近付いてしまうタイプのお子様がいらっしゃいますが、私はできる限り高い位置から教材やノートを見た方が良いと思っています。もちろん視力の問題もありますが、それ以上に「全体像を俯瞰する」という点からも、少し離れたところから問題を見る方が良いはずです。


早稲田アカデミーでは「私語のない緊張感のある授業」を行っています。その一環として、授業中の生徒の姿勢に関しても注意をしています。といっても、「常にピンと背筋を伸ばして」いるような状態を目指しているわけではありません。「緊張感のある」状態と「緊張している」状態は全く違います。私たちは、生徒に対して「緊張している」ことを求めているわけでは決してありません。むしろ、その反対です。自然体で集中して授業に臨んでもらえるように指導しているわけです。ただ、やはり学習姿勢には、学校での授業や家庭で机に向かうときの姿勢が、自然と出てきてしまうものです。


まずは、ご家庭で机に向かっているときのお子様のご様子を観察してみていただければと思います。はじめのうちは姿勢が保てていても、時間が経つにつれてだんだん崩れていくのはよくあることでしょう。その姿勢を見れば、学習に集中できているかどうかがわかるはずです。小学4年生くらいまでであれば、姿勢が崩れてきたあたりが集中力の限界と考えて、ときにはそこで学習をストップしてもよいと思います。もし机に向かった瞬間から姿勢が崩れているようであれば、指摘して矯正するようにした方がよいでしょう。


小学5年生以上になってくると、姿勢が崩れ始めたからといって、学習をやめるわけにはいかないはずです。そんなときには、ぐーっと伸びをしたり首や腕を回したり、というかたちで体を動かすことを生徒には勧めています。

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