四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『文字を丁寧に書く/いままでの家庭学習をどうするか……』

2021.03.12

今年は桜の開花が例年よりも早い、という予測が出されているようです。
「三寒四温」という言葉があります。実はこの言葉は冬の季語ですので、本来は一月から二月にかけて使われるべき言葉ではあるのですが、最近は三月の「春らしくなる気候」でも使われているようです。そんな言葉が頭に浮かぶ陽気になってきました。春らしい陽射しの日があったり、北風が強い日があったり、そんな時期ですが、本格的な春はそこまでやってきています。


さて、今回は以前いただいた質問への回答を二つ紹介させていただきます。どちらもこの時期に保護者の皆様から多く寄せられるご相談でもありますので、よろしければ参考になさってください。


「文字を丁寧に書く習慣がいつまで経っても身に付きません。テストで時間に追われるということも関係しているのでしょうか?」(小4男子)


文字をなかなか丁寧に書かない(書けない)というのは、お子様のタイプや性格によっても違いはあります。一般的に頭の回転が速いお子様ほど、その回転に作業処理スピードがついていかず、字が乱雑になってしまうことが多いようです。一方で、なぜ丁寧に書かなければならないのか、ということがまだ理解できていないということも要因としてはあるでしょう。ご質問にあるように、テストで時間内に解かなければならないから、というのも間接的な要因としてはあるのかもしれませんが、それほど大きな問題ではないように思います。
私は、お子様のタイプに合わせてアドバイスを変えています。あえて硬度の高い鉛筆(Hなど)を使わせることで、筆圧を上げるようにしたり、漢字の練習の仕方を変えてみたり、そのお子様に対してだけは漢字テストの採点基準を厳しくしたり……などといった方法です。


文字を丁寧に書く習慣を身に付けるためには、まず、塾で実施されている「漢字テスト」から丁寧に書くようにご指導いただくのがよいと思います。トメ・ハネ・ハライなどをしっかりと書くことができているか、解答欄の枠の中にしっかりとおさまっているかなどのチェックをしていただくのがよいでしょう。さらに、漢字の練習方法なども見直していただくのがよいと思います。たとえば、新しい漢字は必ず○回書く、間違えた漢字は○回練習、といった方法をとっていないでしょうか。決まった回数を練習するという方法をとっている場合、雑な書き方になってしまうことが多々あります。漢字は、たくさん書けば書くほど覚えられるというわけではありません。頭の中でしっかりと覚えようとして書くのであればよいのですが、手先だけで書いている方が多いようです。ノルマとして与えられた回数だけ、ノートのマス目を埋めるような状態では、覚えることもできませんし、字も雑になってしまいます。そのような場合、私は1回だけ「丁寧に」書いて覚える方法に変えるようにアドバイスをしています。その後はテストスタイルでチェックをし、間違えたらもう1回丁寧に書く、次の日にもう1回テストをしてみる……そんな学習方法をおすすめしています。


次のご相談です。
「新しく小4から入塾いたしました。いままでやっていた家庭学習教材を続けるか、とても迷っています。小学校の復習にと思っていますが、時間がぎりぎりな状態です」(小4女子)


結論から申し上げると、続ける必要はないと思います。ご相談は「小3まで家で学習してきた市販の教材を使った自学習、もしくは通信添削などの教材を入塾後も継続するかどうか」という内容だと思います。塾での学習を始めれば、家庭学習の中心は「学校の宿題」と「塾の宿題」になるはずです。そこにもう一つ別の課題が入ってきてしまいますと、お子様が混乱してしまう可能性があります。学習計画をしっかりと立てれば、何をやればよいかと混乱することは少ないかもしれませんが、学習内容面で混乱が生じてしまうはずです。塾のカリキュラムは、学校のカリキュラムとは全く違う内容を学習しています。学校で「小数」を勉強しているときに、塾では「図形の面積」を扱っていたりするわけです。そこに、さらに別カリキュラムが入ってきてしまうと、それぞれの学習内容がおろそかになってしまうことでしょう。また、早稲田アカデミーにお通いの場合、塾の宿題を行うためにはそれなりの時間が必要です。ご相談にもある通り、他の学習を行う時間的な余裕はなくなってくると思います。もし、時間的に余裕があるようでしたら、違うものに手を出すのではなく、塾の宿題の精度をより高めていくようにしてください。それでも、まだ物足りないようであれば担当講師までご相談いただくのがよいでしょう。

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