四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『漢字の学習』

2026.04.17

数年前の入試で桜蔭中と女子学院中で「同じ漢字」が出題されたことがありました。
「一億五〇〇〇万キロ離れた太陽の光をびて……」「外に出て日光をびる」……という出題です。


個人的には面白い問題だと思います。「あびる」という表現は漢字を使用しない場合もよくあります。以前、私もブログ記事で「シャワーをあびる」について書かせていただいたことがありましたので、読み返してみたのですが、ひらがなで表記していました。正解はもちろん「浴」という字になります。この2校の受験生であれば「日光浴」という言葉も連想し、正答率はかなり高かったものと思いますが、意外に書けない小学校6年生も多いのではないでしょうか。ただ、ここでお伝えしたいのは「浴」という漢字は小学校6年生であれば、中学受験のための学習をしていなくても、ほとんどの生徒が書ける文字だということなのです。


ひと昔前の中学入試の「でる順漢字」で上位にきていた漢字に「専門」があります。「専」の右上に「点」をつけてしまったり、「門」の中に「口」をつけてしまったり、という漢字そのもののミスが多い熟語なのですが、最近は以前ほど多くなくなりました(とは言っても毎年どこかの学校で出題されてもいるのですが……)。


今年(2026年度)の漢字の出題を、いくつかご紹介しましょう。
【開成中学校】
・小径にって歩く(沿)
・屋敷囲いをめぐらせたキュウ家(旧)
・海にノゾむ丘(臨)
【聖光学院中学校】
ケダカい佇まい(気高)
シュウチの事実(周知)
・希望をムゲにすることもできず(無下)


いかがでしょうか、思っていたよりも漢字としては「簡単」なのです。中学入試であっても、「難度」の高い漢字そのものは出題されないのです。文部科学省では、小学校で学ぶ漢字を学年ごとに定めた「学年別漢字配当表」を公開しています。原則として中学入試で出題される「漢字」はこの中にあるものからしか出題されていません。ご紹介した今年の漢字出題も、一つひとつの文字は受験生にとっては書けなければおかしいレベルの「文字」ということになります。つまり、書けない漢字ではないけれど、その言葉を知っているかどうか、その言葉にはどの漢字を使うのが正しいのか、そういった点が問われているわけです。


私は一般的に「漢字」と言われている問題は、「言葉の知識=語彙力」を試している問題だと考えています。そう考えると、単に「知識として覚える」という学習だけでは物足りないはずです。「漢字の学習」というと、同じ文字を何回も「漢字練習帳」のマス目に書いていくという学習イメージがあります。「知らなかった文字をひとつ覚える」という目的のためには、それも必要な学習法かもしれません。しかし、中学入試を最終目標とした学習においては効果的な学習方法とは言えないのです。早稲田アカデミーでも各学年で「漢字テスト」は行われています。授業で行われる「漢字テスト」へ向けて、新しく学ぶ漢字を一文字ずつ練習するというところから、家庭学習では行っていることでしょう。ただ、単に「漢字が書けるようになる」というだけではなく、その文字の意味やニュアンスを(なんとなくのイメージでも構わないので)理解し、その文字を使った熟語なども一緒に学習することが必要になってきます。


早稲田アカデミーでは小学校4年生から「漢字とことば」という教材を使います。そこには新しい漢字の「書き順」「音読み・訓読み」だけではなく、「会意・なりたち」「用例」などが記載されています。最終的な入試問題を考えると、大切なのは「用例」の部分になってきます。


中学入試本番で「漢字」の問題での失点はできる限り避けなければなりません。そのためには「語彙力」を高めることが必要だということをご理解ください。いままでの学習方法を見直すことが必要になるかもしれません。

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