四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『中学受験を乗り越えるための三つのキーワード』

2026.09.16

お子様が中学受験に挑むにあたり、保護者の皆様に意識していただきたいこととして、三つのキーワードをお伝えすることがあります。今回はこのテーマについて、少しご紹介させていただきます。


一つ目は「自己肯定感」です。小学生にとっては「自分はできる」と漠然と感じられるような感覚です。以前、ある新聞記事で、「国際的な比較を行ったところ、日本の若者は総じて『自己肯定感』が低いという結果が出た」と紹介されていた記憶があります。あらためて調べてみたところ、内閣府(現在はこども家庭庁)が行った「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」で、「自分自身に満足している」「自分には長所がある」「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」などの項目に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた若者の割合が他国と比べて低かった、という内容でした。


中学受験に関していえば、「見たことがない問題にも前向きに取り組む」「難しそうに見える問題にも果敢に挑戦する」という意識は絶対に必要なものです。「自己肯定感」の逆は「自己否定・自己制限」という感覚になりますが、言い換えると「この問題は自分には無理そうだ」「わからないから諦める」という気持ちになってしまうわけですから、合格が遠ざかってしまうことがおわかりいただけるのではないでしょうか。


大人になってから「自己肯定感」を高めるためには、「自分自身の価値を自分で認める、自分はかけがえのない人間だと考える」といった方法などがあるようです。一方で小学生にとっては、まだ価値基準も定まっていないような状態ですから、保護者様をはじめとする周囲の大人が「子ども自身の価値を認めて、かけがえのない人間であると認める」ということによって、お子様の「自己肯定感」を高めることができると考えています。逆に「人格的な否定」につながるような叱り方をしてしまうと、「自己肯定感」は下がっていってしまうでしょう。また、日常的な「小さな成功体験」も「自己肯定感」を高めることにつながっていきます。そんな視点を持って、お子様に接してあげてください。


二つ目のポイントは「意志力」です。
困難なことに挑戦し、失敗しても諦めずに継続していくためには、強い「意志力」が必要になります。小学生のお子様にとって、中学受験に向けた学習は「その学齢の生徒にとっては高いハードル」に挑戦することになりますので、学校での授業や宿題に取り組むよりも、強い意志力が必要になってきます。


この「意志力」の総量は、それぞれの個人で決まっていて、すべての行動に対して同じところから出てくるものだそうです。「学習に向かう意志力」も「習い事で使う意志力」も「友人関係で使う意志力」も、それぞれ別のものがあるのではなく、それぞれの個人が持っている「総量としての意志力」から費やされるものだ、ということのようです。「学校の友人関係で悩んでいると、学習に身が入らない」というような現象を考えてみると、納得がいくのではないでしょうか。この「意志力」に関しては、いろいろな著書が出ています。私も興味を持っていくつか手に取ってみたのですが、よく例として挙げられるのが「ダイエット」や「禁煙」などでした。そういった事例を考えていただくと、おわかりいただけるかもしれません。


さらに、この「意志力」は「鍛える」ことができるものでもあるそうです。保護者の皆様に意識していただきたいのは、この「意志力を鍛える」ことができるように、お子様に接していただくという点です。いろいろな本や情報では、「意志力を鍛えるための方法」や「費やした意志力を回復させる方法」などが紹介されていますので、ご興味をお持ちの方は調べていただくのもよいと思います。「中学受験へ向けて」という点で考えれば、「成績が上がらない時期であっても頑張って学習を継続していく」、「つらいと思う苦手科目の学習から逃げない」、「確固たる目標を持ち、努力を続ける」……お子様がそんな姿勢で学習に臨めるように、保護者の皆様が応援していただくというところがポイントになるように思います。


「自己肯定感」と「意志力」については、中学受験の学習に必要なものとして書かせていただいたのですが、よく考えてみると、お子様が将来社会に出て活躍するためにも大切なものになります。実際に「自己肯定感を高める」「意志力を強化する」というテーマの本は、社会人向けに書かれているものがほとんどです。よく「中学受験で得られるものは『合格』だけではない」というようなこともいわれますが、こういった将来の社会で活躍するための「人間としての基礎力」の土台をつくっているのかもしれないと、私は考えています。


一方で、三つ目のキーワードとして挙げさせていただく「精神的成長」については中学受験特有のものとなります。中学受験に向かう11・12歳時点では、お子様方の精神的な「成長度合い」「発達段階」には差があるのが普通です。いつまでも「幼い」ままでいるわけではありませんが、「いつ」大きく成長するかは、やはりお子様によって差があります。「中学受験での合格」という点だけを考えれば、11・12歳の2月時点でなるべく「成長していた」方がよいわけです。とはいっても、「精神的な成長」を意図的に促していくというのはなかなか難しいものでもあるのですが、その意識を持ってお子様に接することも意識していただければと考えます。

同じテーマの最新記事

2026.09.16 『中学受験を乗り越えるための三つのキーワード』
2026.09.11 『リストをつくる』
2026.09.09 『今の経験が、未来の力になる』
2026.09.04 『簡単に考えてみる』
2026.09.02 『さぁ、二学期!』
資料請求はこちら
早稲田アカデミー