四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『国語の学習の仕方』

2023.09.27

国語の学習方法についてご相談をいただくことがあります。保護者の皆様からも、生徒からも……。学習方法については国語に対する質問が一番多く寄せられます。生徒からは「国語の学習の仕方がわからない」、保護者の皆様からは「家でどのように国語を教えてよいかわからない」、そのような相談をよくいただきます。一言で申し上げれば、国語は他の科目と比べたときに学習方法に「違い」があるからといえるでしょう。


算数では正解が一つしかないけれど、国語では複数あるように思える、というような言葉を聞くことがあるのですが、それは半分正しく、一方では言葉が足りないとも思います。もちろん国語の記述などでは「部分点」などもつきますし、自分の意見を書かせる問題などでは、答えが複数あるように感じることもあるでしょう。しかし、そこにはある程度はっきりとした採点基準があり、算数の採点と同じように厳密に○×がつくのです。


理科・社会は暗記的な要素も多いですので、少し横に置いておいて、「思考型科目」と言われる算数と国語の違いで考えてみたいと思います。算数と比較したときに、一番大きな違いは「考える過程」がはっきりとわかるかどうかという点です。


算数では問題を読んだところから、答えを出すまでの「考える過程」がはっきりとわかります。それは図や式などの形でノートに残るからです。一方で国語の問題はその過程がノートに残ることはほとんどありません。選択肢の問題を解くときに、どのように考えて、どのように解答に至ったかをきちんとした形で残すことは非常に難しいわけです。その点において、国語の勉強の仕方がよくわからないという生徒の気持ちもわかります。文章を読むときに、なんらかの形で考えた(読んだ)過程を残しておきたいと思う生徒は、読みながら文章に線を引いたり、印をつけたりすることもあるようですが、なかなか効果的に実行することはできてはいないケースが多いようです。


国語が苦手な生徒へのアドバイスをさせていただくとするならば、以下のような内容が一般的です。
まずは、線を引いたり、印をつけたりしなくていいから、じっくりと読んで頭に文章全体を入れる学習から進めるとよいでしょう。よくおすすめするのは、塾で扱った過去のテキストの文章を「解く」ためではなく、単純に文章として「読む」学習です。一度扱った文章ですが、多くの場合、書かれていた内容は頭に入っていないはずです。


次に、問題を解くときには本文中のどこを根拠にして、その答えを選んだのか(考えたのか)をはっきりさせるようにトレーニングをしてください。選択肢の問題の場合、それで間違えたとしてもかまわないのです。自分はこう考えたけれどここのところで間違えた、という見直しができるようになってくれば、次に同じような問題が出題されたときに活きてくるはずです。記述の問題であれば、初めのうちはいきなり文章としてマス目を埋め始めるのではなく、書き込むべき要素を書き出してからまとめるようにするのも一つの方法でしょう。
いずれにせよ、国語の問題を解くときの自分なりの解答フォームを形づくるようにすれば、国語の学習そのものが嫌いではなくなり、それに伴って成績も向上してくるはずです。

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