四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『飛鳥・藤原の宮都』

2026.07.29

小学生のころに切手を収集していました。小学校で流行っていて、それに乗ったようなかたちなのですが、友人たちとよく切手収集帳を見せ合っていました。そのころ、祖母がたくさん切手を持っていました。集めていたというよりも、手紙をよく書く人だったので、郵便局でまめに買ってきていたようです。私が「切手集め」をしていると知ってからは、珍しい切手があると私にくれていました。


そのなかに「高松塚古墳」の切手がありました。初めて見たときは、とても不思議な絵に見えたことを覚えています。祖母に切手のいわれを尋ねて、教えてもらいました。どんなふうに教えてもらったのか、詳しくは覚えていないのですが、「高松塚古墳」という名前だけは鮮明に記憶に残りました。中学生になってからだと思うのですが、歴史の教科書に載っているのを見て、すごい発見だったのだとあらためて理解したことも覚えています。


先日、「飛鳥・藤原の宮都」が世界遺産に認定されたというニュースが入ってきました。高松塚古墳もそのなかの史跡の一つです。祖母の切手は今でも実家に残っているはずですので、今度探しに行ってみようと思っています。


日本の世界遺産は、今回の「飛鳥・藤原の宮都」で27件目だそうです。また、外務省が発表している2025年9月時点のデータでは、世界の国々のなかで世界遺産の登録件数が一番多いのはイタリア、その次が中国になっているようです。日本は11位となっていました。ヨーロッパの国々は歴史も長く、また石造りの建造物も多いので、ドイツ・フランス・スペイン・英国などが上位にランクインしていました。中国は歴史が長く国土面積も広いため、多くの史跡が残っているようです。


今回、「飛鳥・藤原の宮都」が世界遺産として登録されたと聞いて、実は「あれ?」と思いました。「たしか法隆寺はもう登録されていたはず……」と思ったのです。調べてみたところ、「法隆寺地域の仏教建造物」として、日本からは最初に登録されていました。さらに、奈良県は「古都奈良の文化財」「紀伊山地の霊場と参詣道」としても登録されていますので、全体では4つ登録されることになったわけです。文化庁のホームページに「日本の世界遺産一覧」が記載されていますので、よろしければご覧になってください。この夏のご旅行や帰省などでお近くまでお越しになったら、ちょっと足を伸ばしていただくのもよいかもしれません。


世界遺産ではなくても、歴史的建造物などを直接ご覧いただくことは、社会的な興味や関心を高めるためにも大切なことだと思います。早稲田アカデミーのカリキュラムでは、小学5年生の9月から「歴史」学習が始まります。先日「個別面談」をさせていただいたご家庭は、「平泉に行って中尊寺などを見てこようと思っています」とおっしゃっていました。


祖母の切手のことを書いていて考えたのですが、この夏、お子様にお手紙を書くようにお伝えいただくのはいかがでしょうか。


最近、「手紙」はあまり見かけなくなりました。「暑中見舞い」や「年賀状」のような葉書、「バースデーカード」や「クリスマスカード」のようなカードなどは文房具店でも多く見かけるのですが、「便箋」「封筒」などは隅の方に追いやられているイメージがあります。パソコンや携帯電話(スマホ)のメールやチャットという便利なコミュニケーションツールが広く利用されているのが大きな要因だと思います。それはそれでよいのですが、たまには「手紙」を書く(お子様に書かせてみる)のもよいのではないかと思うのです。「手紙」を書くときには、メールやチャットと比べて、より深く考えることが必要になるはずです。「相手の状態を考えること」「相手に伝えたい内容を考えること」「全体の構成」などなど。それらを考えることは、表現力やコミュニケーションの本質的な力を育てることになると、私は考えています。


「手紙」を書くことになったら、まずは「下書き」をさせてみるのがよいでしょう。少し時間をかけて書きたい内容を考えさせ、メモをつくらせてみるのもよいかもしれません。初めはなるべく「誘導」せずに、お子様が考えたことを尊重しながら、少しずつアドバイスをしていくのがよいと思います。
 ・帰省したときのお礼
 ・その後、おじい様、おばあ様が元気で過ごしているかを尋ねる
 ・夏休みの塾のことを伝える
 ・二学期に頑張ろうと思っていること
 ・帰省したときの楽しかった思い出を語る
そんな箇条書きのメモがつくれたら、それを文章にしていくことになります。すぐに「清書」までたどり着かず、何度か書き直すこともあるでしょう。それでよいのです。


「手紙」は「相手のことを考える」ことが求められるコミュニケーションツールです。「自分の言いたいことだけ」を書くのではなく、「相手が知りたいこと」「相手が読んで喜んでくれること」を考えることが大切になるはずです。そして「手紙を書くために相手のことを考えている過程」で相手に対する理解が進み、その相手をより大切にする気持ちが生まれてくるものだと、私は考えています。

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