四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『靴下にプレゼントを……』

2021.12.03

気がつけば、もう12月。街にはクリスマスイルミネーションが目立つようになりました。一年が経つのは本当に速いと感じています。


12月6日はなんの日かご存知でしょうか。「聖ニコラウスの日」とされています。聖ニコラウスはサンタクロースのモデルとなった人物と言われています。そのため北の国(フィンランドやグリーンランドなど)の人と思われている方もいるそうですが、現在トルコがある地域でカトリック教会の司教をしていた人物だそうです。「クリスマスプレゼントを靴下に入れる」という習慣は、この聖人の逸話に基づいたものだと言われています。


あるところに3人の娘を持った貧しい家庭があったそうです。その家族を助けるために、聖ニコラウスはその家の窓から金貨を投げ入れたそうです。その金貨が暖炉にかけて干してあった靴下にすっぽりと入ったという話がもとになっていると聞いたことがあります。ヨーロッパではクリスマスだけではなく、聖ニコラウスの日にもお菓子などのプレゼントをもらえる国があります。もちろん靴下の中に入れてもらえるそうです。


12月に入るとこのブログでクリスマスの記事を書くのが恒例になっています。昨年の12月には世界的なコロナ禍の中でのクリスマスということから、WHOが次のような素敵なコメントを発表したことを書かせていただきました。


「サンタさんは高齢なので、新型コロナウイルス感染のリスクが高いことを、世界中の子どもたちが不安に思っています。しかし、サンタさんには新型コロナウイルスの免疫ができているのです。サンタさんは元気で、サンタクロースの奥さんも元気です。そして、世界中の多くの国家元首が、サンタさんが自国の領空に入ることができるように検疫措置を緩和したと発表しています。ですからサンタさんは、今年も全ての子どもたちにプレゼントを届けてくれるでしょう」


以前実施したセミナーのアンケートに、クリスマスにちなんだ質問をいただいたことがあります。


『息子はまだサンタクロースを信じています。(私は小1のときにはいないと知っていたのに……)ちょっと大丈夫かしらと心配になっています。いつ教えたらよいでしょうか。(小4・男子)』


私はいつまで信じていたかな、と考えてみました。はっきりとは思い出せませんでしたが……。サンタクロースがいると信じていること、そのこと自体は悪くはないと思います。成長してくれば自然と本当のことを知るようになると思いますし、そのことだけを取り上げて精神的な成長が遅いとも言い切れないでしょう。思い入れが強いほど、その存在を疑いたくないということもあるはずです。ご家庭の中でクリスマスという行事を大切にし、お子様もサンタクロースからのプレゼントを楽しみにしているのであれば、疑いたくない気持ちがあることはご理解いただけると思います。ご質問いただいた方はそのようなご家庭なのではないでしょうか。


「いつ教えたらよいのか」というご質問に対しては、「お父様・お母様からあえて教える必要はないのでは」というのが私の個人的な意見です。きっと、どこかのタイミングでサンタクロースの存在についての疑問はお子様の中にわいてくるはずです。その疑問をどのような形で解決するかは、それぞれのお子様によって違いがあるでしょう。直接的に「サンタさんって本当はいないの?」と聞いてくるお子様もいるでしょうし、自分の中で理解し納得するだけのお子様もいると思います。いつかは理解をし、そしてサンタクロースからのプレゼント(だと思っていたもの)の裏に隠された、ご両親の愛情を改めて理解するときがくると思います。


12月の小学生の授業ではたまにクリスマスやサンタクロースの話題が出ることがあります。
「サンタさんに手紙を書いたんだよ。今年は○○がほしいって」
「えっ?なに言ってんだよ。サンタクロースなんてお父さんに決まってるじゃん」
そんな生徒の会話になるのですが、そのとき私は「サンタクロースはいるよ」と答えるようにしています。
「信じている人のところには今年もちゃんと来てくれるはず。信じない人のところには来なくなっちゃうから代わりにお父さんやお母さんがプレゼントをくれるんだよ」と答えることにしています。
「じゃあ、先生は信じているから、来るの?」
「いや、大人になると……」というような会話が毎年繰り返されています。

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