四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『頭脳の幹』

2026.02.25

「ゴールデンエイジ」という言葉をご存じでしょうか。子どもの身体能力や運動能力が大きく発達する時期のことで、9歳から12歳ごろ、あるいはより広く5歳(年長)から12歳ごろまでを指すのが一般的です。「神経回路や神経系の発達」「筋肉や骨格系の発達」などで、さらに細かく分類する考え方もあるようです。
私は年長から中学生まで、スイミングクラブに通っていました。今ではスイミングは一般的な習い事ですが、当時はそこまで多くありませんでした。同学年でスイミングクラブに通っていた生徒は、100名中5名くらいだったような記憶があります。ですから、夏の体育でプールの授業になると私は「ヒーロー」になれました。小学校でも中学校でも学校を代表して区の大会に出場し、表彰状を何枚ももらってきました。学校の朝礼で校長先生から表彰状をいただくときの、誇らしいような照れくさいような気持ちを覚えています。小学5年生から6年生の一学期までは「選手コース」に在籍していたので、夏でも冬でも週に5日プールに浸かっていました。


スイミングクラブで鍛えていたからのような気がするのですが、この年齢になっても体は比較的丈夫な方です。特にバランス感覚や身体的な反応能力は鍛えられたように思っています。筋力などは落ちてしまっていますが、「体幹」は維持できているようで、電車の中で立っているときに大きく揺れてもあまりふらつかないでいられるように感じています。また、年齢的には気になる「腰痛」もほとんど経験したことがありません。


「体幹」は体の「幹」、つまり「胴体」を指す言葉です。「手」「足」「頭」の機能を働かせるための胴体、つまり胸から腰までをしっかりとつくるというのが「体幹を鍛える」という言葉の意味のようです。私の場合は、ゴールデンエイジ期に水泳によって体幹が鍛えられたのではないかと思い、スイミングクラブに通わせてくれた両親に、今になって感謝しています。


「脳幹」という言葉もありますが、これは脳のなかの一部の器官を指す言葉であり、「脳幹を鍛える」というように使われることはありません。ただ、私は「体の『幹』」があるように、頭脳にも「幹」があるように感じています。そして、その「頭脳の幹」を鍛え育てるにあたっても、ゴールデンエイジ期が一番効果的なのではないかと思うのです。


中学受験だけではなく、これから大学までの学習を進めていくなかでは、いろいろな「力」が必要になります。「思考力」「判断力」「表現力」といった総合的な力もあるでしょう。文章を正確に読み解く「読解力」、算数の「数字感覚」や「図形感覚」も一つの「力」と考えてよいでしょう。「記憶力」や「暗記力」も必要になりますし、学習を継続していく上では「集中力」や「持久力」も大切です。これらの「力」の土台になるのが、「頭脳の幹」だと考えているのです。


「頭脳の幹」を鍛えるためには、体を鍛えるためのトレーニングがそうであるように、ある程度頭脳に「負荷」をかけることが必要だと考えています。「できるのが当たり前」という学習だけではなく、「がんばればできる」というレベルの学習、さらには「がんばってもなかなか解けないけれど、できるまでがんばってみる」という学習まで、お子様の状況に合わせて適切な内容を与えていくことが必要だと思うのです。タイムリーな話題を例にすれば、フィギュアスケートの選手がすぐにはできない「トリプルアクセル」を何度も失敗しながら繰り返し練習し、そのうちに筋力もつき、コツも覚え、自分の力で飛べるようになるのと同じイメージではないでしょうか。その視点で考えると、中学入試に向けたカリキュラムや教材は、単に「合格」のためのものだけではなく、「頭脳の幹」を鍛えるためのものであるように思えます。それぞれの中学校では、この「幹」がしっかりしているお子様に入学してほしいと考えているのでしょう。中学入試という試験はそのためにあるのだと思っています。

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