四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『雪』

2024.02.14

首都圏では2月5日に雪が降りました。今冬は「暖冬」と言われていましたが、大雪警報が出されるレベルの雪でした。かなり早いタイミングから降雪予報が出ていましたので、首都圏の道路では「予防のための通行止め」なども行われており、交通機関はかなり混乱していたようです。2月5日も中学入試が行われていた学校があるのですが、雪が降り出したのは午後からでしたので、受験生にとって大きな影響はなかったようです。


首都圏では、雪が降るとよろこぶ子どもが多いようです。もちろん寒さが苦手で家の中にこもっているお子様もいらっしゃるかもしれませんが、多くのお子様は外で雪と戯れて遊んでいるような気がします。雪が日常となっている地域の方にとっては、珍しくないものですし、場合によっては雪害などという言葉もあるように被害をもたらすこともありますので、雪が降ったからといってよろこぶこともないでしょう。しかし、首都圏にお住いのお子様にとっては、珍しく、非日常的な出来事なので、何となくワクワクするのだと思います。


さて、雪についてちょっと考えてみます。
水が凍るときの温度は0度です。しかし、首都圏では雪が降るときの気温は最低気温でも1℃~3℃程度で、氷点下にはなっていません。ではなぜ雪はとけずに降るのでしょうか。小学生がよく不思議に思う内容です。ぜひお子様に聞いてみてください。お子様はどのようにお答えになるでしょうか。


よくお話しするのですが、理科や社会は「覚える」ことも必要な科目ですが、効果的かつ効率的に暗記をするためには、興味や関心がスタートラインになります。特に理科は小学生にとって身近なことがらが出題されることが多くあります。毎日の生活の中で「あれ?」と思ったことや「なぜかな?」と感じたことを追及していく学習姿勢が必要になってくると考えています。


「雪がとけずに降る理由」の話に戻ります。理科的に解説をすると、この問題には二つの段階の説明(考え方)が必要となります。まず一つ目は、「雪はどこでできるのか」という点です。水分が凍って雪になるのは上空です。そして、上空の気温は地上付近と比較をすると低いということに思い至れば、小4段階としては合格点でしょう。地上が3℃くらいの気温の場合、地上1500mでは-3℃~-6℃位だそうです。もちろん、すぐに自分で考えつくことはないでしょうから、「雪が凍るのはどこかな?」「そこの温度はどうかな?」というように、考える道筋をつけてあげることも必要なはずです。


二つ目は「上空でできた雪はなぜとけずに地面まで降ってくるのか」という点です。上空で凍ったとしても、地上付近が0℃よりも高ければ、そこでとけてしまうと普通ならば考えるはずです。しかしとけずに降ってきて、さらに積もっていくのはなぜなのでしょうか。大人でも「あれ?確かにそうだな……」と首をひねってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。実はこの点には湿度が影響しています。湿度が低いと、雪がとけることによってできた水が蒸発しやすくなります。この水が蒸発するときに、周りから熱を奪ってしまうことで雪の温度が上がらず、雪がとけにくくなるということだそうです。


二つ目については、小4時点では学習もしていませんし、自分で考えつくのは難しいレベルの解答です。もしお子様に説明とするとしたら、たとえば、注射をするときにアルコール綿で腕を拭いたときヒヤっと感じるのも同じ原理だと教えてあげることができます。身近な事象がさまざまなところでつながっていることがわかると、理科に関しての興味も湧いてくるのではないでしょうか。

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