
『新しいスタートに向けて……』
2026.01.09
冬期講習会が終了しました。私が担当している小6クラスの講習会最終日、「早稲田アカデミーでの最後の講習会が終わったね」と話したところ、生徒たちの笑顔が一瞬消え、複雑な表情になりました。「早稲田アカデミーで今まで頑張ってきた自分をもう一度思い出してみよう。いよいよ今週末から、君たちの未来につながる挑戦が始まる」と続けると、一気に顔が引き締まりました。「その挑戦の先には、中学生という次のステージが待っているよ」という話もしました。
私は例年、受験生クラスの冬期講習会授業までは「入試当日」のところまでしか話しません。入試までどのように勉強を続けるか、不安になったときはどうすればよいか、そういった具体的なポイントについてです。しかし、冬期講習会が終わってからは、「入試を越えた先の話」も少しずつするようにしています。
受験生たちは、ここまで「入試が一つのゴール」と思って頑張ってきています。もちろん、その先に「中学校生活」が待っていることはわかっているものの、具体的なイメージは湧いていない生徒がほとんどです。日々学校が終われば早稲田アカデミーに通い、そして学校が長期にお休みとなる春・夏・冬には講習会に参加していたため、それが「終わる」というイメージを持てないのです。「先生、春期講習会は?」と尋ねてきた生徒がいましたので、「この校舎の春期講習会は受けられないけれど、早稲田アカデミー大学受験部にも個別進学館にも春期講習会はあるよ」という話も致しました。
中学入試が「ゴール」ではなく、その先にも日々の生活があり、そこからがある意味では人生の「本番」になることを、このタイミングから話し始めます。そして、「入試本番」は「ゴール」ではなく、次に向けての「スタート」であることを伝えていくのです。
「中学校という次のステージへ向けたスタートを、自分の力でつかみ取るのが中学入試の本当の意味だ。誰かに与えられるのではなく、自分の力で切り開くことができるチャンスをもらっているのは幸せなことだと思ってほしい。そして、誰かのためではなく、自分のために、今まで頑張ってきた自分自身のために、100パーセントの力を発揮してきてほしい」、そんな話で締めくくりました。
授業の後で自習室をのぞくと、カバンのなかに持っていたハチマキを締めて過去問に向かっている生徒がいました。ハチマキを持ってきて「先生、何か書いてください」と言ってくる生徒もいて、他の生徒たちも、さらには私が担当していない生徒たちも真似をし始め、気がついたら30本以上のハチマキが私の机の上に並んでいました。「頼もしくなったな……」、彼らの顔を見ながら、合格を確信した瞬間でした。
さて、ここまでは受験学年のお話でした。非受験学年の皆様にとって、1月は「新学年へ向けた準備期間」となります。今回は1月中の「新学年準備」についてお話しします。
「新学年準備」と聞くと、学習内容の面から「どの単元を復習しておけばよいのかしら」と考えてしまいがちです。しかし、学習内容よりも先にお考えいただきたいのは、生活習慣です。学年が上がれば、家庭学習に必要な時間も増えてきます。保護者会などでは「理想的な家庭学習時間」として、小学4年生では「1週間あたり6~8時間」、小学5年生では(クラスによっても異なりますが)「1週間あたり10~12時間」とお話しさせていただいています。もちろん、お子様の学習スピードや得意・不得意によっても差がありますし、どれぐらい集中力を持続できるかによっても時間数は変わってくるはずですので、上記の時間は「理想的」「標準的」なものであるとお考えください。新学年を迎える前の準備として、現時点でのお子様の1週間の生活状況(就寝時間や習い事など)を確認し、上記の時間をどの曜日に組み込むかを考えておくとよいでしょう。
家庭での学習時間を考えるときにご留意いただきたいのは、学習のスタート時間です。「決められた時間になってもなかなか勉強を始めない……」というご相談をよく受けます。新学年から目標として「決められた時間には決められた場所に座って、学習を開始する」という習慣を設定しておくのがよいでしょう。できれば1月中にスタートしておくのがおすすめです。1月中は、新年度からと比較をすると宿題の絶対量が少ないはずですから、考えていた時間よりも早く終わるかもしれませんが、予定していた学習内容(宿題)が終われば、そこで終わらせていただいてかまいません。何よりも、「決められた時間にきちんと学習を始める」ことが重要になるのです。
併せて、お子様にとって一番効率的に学習を進められる時間がいつか、という点も観察しておいていただければと思います。「朝型」「夜型」などという言葉もありますが、それだけではなく、例えば、
・体を動かす習い事の後は疲れて集中できないお子様 ・逆に体を動かした方が、学習への集中力が増すお子様 ・お腹が空いているときの方が集中できるお子様 ・しっかりと食事をとった後の方が集中できるお子様
など、様々です。新学年になって学習難度が上がれば、より集中して家庭学習に取り組むことが必要になってきます。特に難度の高い課題を進めるときには、学習計画のなかで「集中できる時間」に行うように設定することが大切になってきます。
学校よりも一足早く「新学年」への切り替えを迎えるこの時期は、お子様方の気持ちも切り替わりやすいタイミングです。新しいテキストもお手元に届き始めると思いますが、それを見ているだけでも、「新学年では頑張ろう!」という気持ちが湧いてくるはずです。まずは、1月中に各学年で行われる「新学年からのクラス」を決めるテストに全力で臨めるように、ご家庭でも励ましの言葉をかけてあげてください。
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