神奈川県の公立高校の入試制度
2023年度(令和5年度)までの選抜方法
神奈川県公立高校は、二段階の選抜が行われています。一段階目(=1次選考)では、定員の9割について、調査書の評定(内申点):学力検査:面接の3指標と、一部の高校(難関公立高校)ではそれに特色検査を加えた4指標(S値)で合格者が決まります。二段階目(=2次選考)では、上記3~4指標の中から、調査書の評定(内申点)を除いた数値で、残り1割の合格者を決めていました。
2024年度(令和6年度)の選抜変更点
- 第1次選考で面接が必須でなくなります(特色検査の一部にすることは可)
- 特色検査の配点が100点~500点にまで設定可能(実質的な拡大となります)
- 第2次選考において面接に代わり、観点別学習状況の評価の「主体的に取り組む態度」を使用されることになります
全日制・第1次選考(定員の90%) |
旧:「内申点+学力検査+面接(+特色検査)」 |
---|---|
全日制・第2次選考(定員の10%) |
旧:「内申点+学力検査+面接(+特色検査)」 |
2023年度(令和5年度)入試における学力検査点の比率
学力重視型の学校は面接がミニマムの200点に設定されています。最も『学力重視』の要素が強い学校が横浜翠嵐で、調査書の評定(=内申)は、1,200点満点中の200点(16.7%)。残りの1,000点(83.3%)は、「入試当日に決まる」ことになります。1,000点の内訳は、学力検査600点、特色検査200点、面接200点です。面接ではほぼ全員が92点と差がついていないことから、入試当日の試験(特色検査も含む)の出来によって決まる入試となります。
湘南のような特色検査を100点に設定した学校は、全体得点に対する内申の比率は27.3%、柏陽、厚木、横浜緑ケ丘、多摩の特色検査200点の学校は25%と、内申の重要度は大きくありません。もちろん、内申点も高いに越したことはありませんが、少なくとも、上位校に進むためには、内申点があれば安心という時代ではなくなりました。
また、特色検査の難度は高く、差がつきやすい内容になっています。5科目の学力検査と合わせて、内申点の差をひっくり返すことが普通になってきていますので、そういった観点から見ても、公立上位校は学力で実力をつけなければ合格できない入試といえます。
学力向上進学重点校と学力向上進学重点校
エントリー校における2023年度(令和5年度)選考基準
比率 |
学校名 |
---|---|
2:6:2:2 |
横浜翠嵐 |
3:5:2:2 |
柏陽・厚木・横浜緑ケ丘・多摩 |
3:5:2:1 |
湘南・希望ケ丘・横須賀※2・平塚江南・茅ケ崎北陵・鎌倉・光陵・大和・小田原 |
4:4:2:2 |
横浜平沼・横浜国際(IB) |
4:4:2:1 |
川和・相模原・横浜国際(国際)※3 |
- 1 内…内申/学…学力検査/面…面接/特…特色
- 2 横須賀は英語・数学・国語の内申が2倍
- 3 横浜国際(国際)は英語の内申が2倍
その他の学校において2023年度(令和5年度)選考基準が
学力重視型である高校
比率 |
学校名 |
---|---|
3:5:2:2 |
横浜サイエンスフロンティア※2 |
3:5:2 |
横浜氷取沢※3・横浜市立南※4・横浜市立金沢※5・住吉・横須賀大津・秦野・海老名・大和西※3・座間・神奈川総合(個性化)※6・神奈川総合(国際文化)※3・横浜清陵※7・横浜栄・藤沢清流・横浜市立東※4 |
- 1 内…内申/学…学力検査/面…面接/特…特色
- 2 横浜サイエンスフロンティアは英語・数学・理科の評定が2倍かつ数学・理科の学力検査が2倍
- 3 横浜氷取沢・大和西・神奈川総合(国際文化)は英語の評定が2倍
- 4 横浜市立南・横浜市立東は英語の学力検査が1.5倍
- 5 横浜市立金沢は英語の学力検査が1.5倍・数学の学力検査が1.2倍
- 6 神奈川総合(個性化)は学力検査において点数の高い1教科が2倍
- 7 横浜清陵は内申において英語・数学・国語のうち点数の高い1教科が2倍
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