四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『眠い……』

2022.09.02

「春眠暁を覚えず」という言葉もありますが、秋も眠くなることが多くありませんか。まだ9月の初めは残暑が厳しい時期ですが、これから暑くもなく寒くもなく、寝苦しさなども感じずにいられる時期になると、眠くなるというのは何となくわかる気がします。季節の変わり目で体調を整えるために体が睡眠(休息)を欲しているとか、夏の疲れが出て眠くなるとか、さまざまな説があるようです。


小学生のお子様も秋になると眠くなるという話をよく聞きます。特に小6受験生は……。私も小6生の秋の保護者会では「これからの時期、眠くなるお子様が多くなります」という話をさせていただくのですが、今日はその点について書かせていただきます。


受験生が眠気を感じるのは「現実逃避」の場合もあるとお考えください。もちろん、学習内容が高度になり、授業での学習密度も高くなっていますから、頭が疲れてしまって休息を求めていることも考えられます。しかし、ある程度きちんと睡眠をとっているにもかかわらず眠気が続くような場合は、「受験に向かうという現実から逃げてしまいたい」と無意識に感じてしまっている可能性があります。とは言っても、それは特別なことでも、困ったことでもありません。受験生であれば多かれ少なかれ経験するものです。


保護者の皆様にも経験があるのではないでしょうか。高校や大学での定期テストの前、一夜漬けでなんとかしなければならないときに(一夜漬けなどはしない方がよいものですが……)、眠気を感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。もしくは、「ちょっと気分転換に」と手に取った文庫本に引き込まれて、時間を忘れて読みふけってしまったという経験はないでしょうか。実は、この眠気も読書に引き込まれる意識も、ある意味「現実逃避」なのです。


眠ってしまえばとりあえず「明日のテスト」は忘れられます。読書に没頭している間も同じです。直面しているつらい現実から、ちょっと逃げたいという気持ちの一つの表れといえるでしょう。現実逃避に最適なのはゲームだと言われることがあります。ゲームの中の仮想世界に「逃避」をすることで、現実から少し離れることができるという説です。


一方で、学習面において睡眠は非常に重要なものです。学習した内容をきちんと記憶として定着させるためには、しっかりとした睡眠が必要だそうです。その点でも夜の就寝時間を決めて、その時間になったらきちんと寝るようにすることが大切です。当たり前ですが、受験生だけではなく、小3・小4の生徒の皆さんにとっては生活習慣を整えるためにもより大切なことです。そして、夜きちんと寝るためには、変な時間帯での「昼寝」の癖はつけない方がよいと個人的には感じています。大学受験のときに「眠くなったら10分ほど休んで(寝て)起きると頭が冴えている」という話を聞いたことがあるのですが、それはあくまで高校生くらいの生徒に向けた話だと思います。小学生の場合は、毎晩十分な睡眠をとることが、体の成長のためにも、頭の成長のためにも必要なことだと考えます。


「現実逃避」の眠気というのは、勉強しているときに襲ってくる場合が多いはずです。そんなときには、ちょっと飲み物を飲んだり、顔を洗ったり、誰かと少し会話をすることで、眠気は冷めていくはずです。早稲田アカデミーの夏のイベント(合宿や集中特訓)でもらったハチマキを濡らして締めるという話を聞いたこともあります。
お子様から「眠い……」と相談されたときには、そんなアドバイスをしていただくとよいのではないでしょうか。

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