四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『夏の思い出』

2022.08.19

7月の終わりに、以前勤務していた錦糸町校の卒業生から、「武蔵小杉校へ会いに行っていいですか」という電話がかかってきました。来ようとしていた日程は、私の予定が詰まっていたので、実現はできなかったのですが、電話でいろいろと話をしました。わざわざ来るという理由を聞いたところ、「夏休みなので時間があるから」「一学期の成績も報告したいし」という言葉が返ってきたのですが、「何となく早稲田アカデミーの夏が懐かしくなった」というような言葉も出てきました。


「夏の思い出」というと、海や山への旅行、プール、祖父母の家への帰省などが思いつくのではないでしょうか。私の「夏の思い出」も、小4のときに父が単身赴任をしていた姫路で暮らした毎日が強く印象に残っています。午前中に父の机を借りて学校の宿題をやっていたときの、網戸の外の田んぼの光景とセミの鳴き声……。麦わら帽子をかぶり虫取り網と虫かごを持って、弟と林の中を走り回っていた午後……。そんな「思い出」です。ノスタルジックなことを書いてしまいましたが、そんな小学生の「夏」と同じように、早稲田アカデミーの夏期講習会で過ごす夏も大きな「思い出」となるのだと思っています。


大きな目標に向けて一心不乱に取り組める環境は、とても素晴らしいものだと思います。目標に向けてやるべきことが決まっていて、それをやりきることだけを考えて過ごす毎日。とても充実した日々なのではないでしょうか。もちろん、その瞬間は「大変さ」や「困難さ」を感じることもあるでしょう。ときには「辛さ」から涙をこぼすことだってあるかもしれません。ただ、それだけの「思い」で何かに取り組めるのは、ある意味「幸せな時間」だったのだと、あとから振り返って思うのではないでしょうか。そして、それはスポーツでも勉強でも同じことだと思うのです。オリンピックへの出場を目指す選手たち、甲子園を目指す球児たち、そして志望校合格を目指す受験生たち……。それぞれの目標は違っても、そこで得られる「充実感」や「達成感」は同じものだと思います。学校がお休みとなる期間が一番長い夏休み。受験学習に取り組める時間も一番多く取れる時期です。早稲田アカデミーの夏期講習会・夏期集中特訓の授業時間も当然多くなります。そこで集中して学習に取り組んだ経験は、小学生にとっての「夏の思い出」といってもよいのだと思うのです。電話をくれた卒業生もそんな気持ちだったのだと思います。


夏休みが終わった9月、受験生クラスで「オリエンテーション」を行うときに問いかける質問があります。「この夏、自分はがんばったと思う人!」、間違いなくほとんど全員が手を挙げます。次に、「もうこれ以上はできないくらいがんばった人!」と聞いてみると、首をかしげながら半数くらいが自信なさそうに挙手をします。


そして、最後の質問です。「毎日毎日は大変だったし、もうこれ以上は無理って思っていたけれど、いまはまだまだ自分はやれたと思っている人!」、多くの生徒の手が挙がります。この気持ちが「受験生としての夏の一番の成果」だと、私は考えているのです。「もっとできる」という自分の可能性に気づくことが、秋からの本格的な入試直前の学習に立ち向かっていく、大きな推進力になるのです。単に学習内容面だけではなく、気持ちの上での成長、そして受験生としての意識をもう一段階上げるきっかけにもなると考えています。

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