四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『「本気でやる子を育てる」ために……』

2025.04.11

早稲田アカデミーの教育理念は「本気でやる子を育てる」です。今年、早稲田アカデミーは創立50周年を迎えますが、創立以来ずっと、この言葉をもとに授業・指導を続けてまいりました。


この教育理念に沿った指導が、早稲田アカデミーの合格実績伸長につながっていると、私は考えております。近年の入試は、一昔前(20~30年前くらいでしょうか)と比べて大きく変わってきています。単に、「知識を蓄えて、それを使いこなせれば、合格点が取れる」という入試から、「持っている知識をもとに、しっかりと考えて、判断して、自分の力で表現していく」という入試へと変わってきています。昨年のゴールデンウィークに開成中の入試問題(算数を中心に)を20年分解いてみたのですが、明らかに変わってきているのがよくわかりました。「大学入学共通テスト」において、「記述式設問の導入」がずっと検討されてきておりますが、これも「知識の有無」を問うのではなく、「思考方法・思考内容」を問う問題への変更が考慮されているためだと思います。その根底にあるのは、「高大接続改革」であり、その方向性として掲げられている「学力の3要素」です。


「知識」「処理能力(技能)」を試す入試問題であれば、ある程度「詰め込み」と「トレーニング」をすれば、合格するための力が身につきます。しかし、「思考力・判断力・表現力」を試す問題に対応するためには、授業や家庭学習においてしっかりと頭を働かせることが必要です。そして、「頭を回転させながら授業を受ける」ためには、「今日も頑張ろう!」という意欲が大切になってきます。この「授業を真剣に受けるための心の準備」を、早稲田アカデミーでは「レディネス」と表現しており、教育理念に基づいた指導をするために大切にしているものの一つです。生徒が登塾してきたときの「声掛け」や、授業開始時の「あいさつ」なども、この「レディネス」をつくるためのひとつの要素です。さらに、志望校という大きな目標を意識させ、その目標に真剣に取り組む気持ちをつくることも必要です。そして、最終的な目標だけではなく、そこに至るまでの中期的・短期的な目標設定も大切なことになってくるのです。


「本気でやる子を育てる」ための指導については、もちろんまだまだたくさんの要素があるのですが、結果として「本気で取り組む気持ち」が芽生えた子どもたちは、自ら真剣に学習に取り組むようになっていきます。すると「詰め込み」型では身につけることができなかった「思考力・判断力・表現力」が育まれ、それが今の入試状況にマッチしているのだと、私は思っています。


さて、「本気でやる子を育てる」ための方法ですが、これをすれば子どもが必ず本気になる、という攻略法のようなものはないと思っています。一般的かつ標準的な方法論はいくつもあるでしょう。私が保護者会やセミナーなどでお話しさせていただいているのは、この「一般的・標準的」な「やる気のつくり方」です。ただ、お子様の性格やタイプ、さらには精神的な発達成長段階によって、そのお子様に合う方法や掛けるべき言葉は違ってくるはずです。


先日、入社式後の新入社員研修を担当致しました。そこで、教育理念についても話をしたのですが、最後に伝えたのが、「早稲田アカデミーの講師・職員になったのだから、どのようにすれば子どもたちの『本気』を引き出せるのかを常に考え続けてほしい」という言葉です。
私自身も、「本気でやる子を育てる」ためにはどのようにしていけばよいか、ということについて今でも考えています。早稲田アカデミーの講師・職員にとって、それは「永遠のテーマ」であるように感じています。

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