四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『今年もあと1カ月……』

2022.11.30

今年も残すところ、あと1カ月となりました。小6受験生にとっては入試まで残り2カ月というタイミングです。私の担当クラスで、「入試まで100日」となった10月24日に「残り100日カレンダー」を紹介しました。実際に自分で作って、学習場所に貼っている生徒もいるようです。このアイディアのもとになったのが、「アドベントカレンダー」というものです。ご存知でしょうか?


由来を調べてみたところ、イエス・キリストの降臨を待ち望む期間を「アドベント」といい、その期間を一日一日数えながら開けていくカレンダーのことを「アドベントカレンダー」というそうです。いろいろなタイプのものがあり、カード型のものから、引き出し型になっているものなどさまざまなのですが、共通しているのは毎日一つずつ開けていくというところです。多くのものは12月1日からクリスマス(24日もしくは25日)までの日付がついています。


スウェーデン人の友人の家にクリスマスシーズンに招かれたことがあります。リビングに大きなタンスのようなアドベントカレンダーがありました。それには25個の小さな引き出しがついていました。11月の終わりに出してきてリビングに置き、そこについている1日から25日までの引き出しにお父様とお母様が、3人の子どもたちのために簡単なプレゼントを入れるそうです。3人の子どもたちに均等になるように割り振って、引き出しに名前を書いておくそうです。中身はちょっとしたお菓子や靴下など、女の子には髪留めなどを入れていたのを見せてもらいました。ときにはカードが入っていて、『子供部屋の本棚の黄色い本』などと書いてあり、そこを探しにいくと図書カードが挟まっていました。宝探し的な要素も盛り込んで、子どもたちが楽しめるような工夫をしていると話してくれました。
 
ワクワクしながら毎日を過ごす、ということは日常の生活を充実させるという点ではとても大切なことのように思います。楽しいことが待っているから、ちょっといやなことや大変なことがあってもがんばることができると思うのです。特にお子様にとっては、日々の小さな成功体験と、その結果としてのちょっとしたプレゼントというのは、とても楽しいものになるのではないでしょうか。そんなヒントをもらったように思いました。
入試までの「残り100日カレンダー」は「ワクワク」という気持ちとは違いますが、受験生にとって、ラストスパートのための気持ちをつくる、一つのツールとなるのではないかと思っています。


クリスマスの話題をもう一つ。
以前、私のセミナーで実施したアンケートに面白いご相談がありましたので、ご紹介させていただきます。
『息子はまだサンタクロースを信じています。(私は小1のときにはいないと知っていたのに……)ちょっと大丈夫かしらと心配になっています。いつ教えたらよいでしょうか。(小4・男子)』


サンタクロースがいると信じている、そのこと自体は悪いことではないと思います。成長してくれば自然と本当のことを知るようになると思いますし、そのことだけを取り上げて精神的な成長が遅いとも言い切れないでしょう。思い入れが強いものであれば、その存在を疑いたくはないということもあるはずです。ご家庭の中でクリスマスという行事を大切にし、サンタクロースからのプレゼントも一年間の中でとても大切な位置づけにして、お子様も楽しみにしているのであれば、疑いたくない気持ちがあることはご理解いただけると思います。ご質問いただいた方はそのようなご家庭なのではないでしょうか。


「いつ教えたらよいのか」というご質問に対しては、「お父様・お母様からあえて教える必要はないのでは」というのが私からの答えです。きっと、どこかのタイミングでサンタクロースの存在について、お子様の中に疑問がわくはずです。その疑問をどのような形で解決するかは、それぞれのお子様によって違いがあるでしょう。直接的に「サンタさんって本当はいないの?」と聞いてくるお子様もいるでしょうし、自分の中で理解し納得するだけのお子様もいると思います。いつかは理解をし、そしてサンタクロースからのプレゼント(だと思っていたもの)の裏に隠された、保護者さまの愛情を改めて理解するときが来ると思うのです。

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