『梅雨から、夏へ』
2025.06.06
私の実家の庭で、アジサイがきれいに咲いていました。「気がついたら、もう6月なんだな」となんとなく思って見ていました。この時期は「季節の変わり目」で、気温もお天気も変わりやすくなっています。真夏のような陽射しで暑さを感じる日もあれば、長袖の上着がないと寒く感じてしまう日もあります。皆様も体調にはお気をつけください。
沖縄や九州南部では、5月中に「梅雨入り」の発表がありました。平年ですと、関東地方の「梅雨入り」も6月上旬くらいのようですが、昨年は非常に遅く「6月21日」となっていました。今年も「6月中旬~下旬」という予報が出ているようです。「梅雨」の先には、いよいよ「夏」がやってきます。今回は「夏へ向けて」という内容で。
この時期に実施する非受験学年の保護者会では、「小6受験生の夏休み」につながる過ごし方を意識することが大切、とお話しています。「夏休みは計画的に過ごせる」「夏休みでも起床就寝時刻をしっかり守る」「休みが長いからといって安心せずに、集中して学習に取り組む」……といった内容をお伝えしているのですが、そのなかの一つに「夏休みの学校の宿題はなるべく早めに取りかかり、なるべく早めに終わらせる」というポイントがあります。もちろん、プリント教材やドリルなどは配付されてからしか取り組むことはできませんが、今から準備できるものもあるはずです。「読書感想文」や「自由研究」です。そして、この二つの課題については、しっかりと取り組むことでお子様の学力向上にも大きく寄与しますので、時間をかけて行ってほしいと思っています。
まずは「読書感想文」について。夏休み中に読書の時間をとることも大切ですが、感想文を書くためだけに慌てて読むよりも、今から興味を持てる本を読み始めてもよいのではないでしょうか。6月からであれば、夏休みまでに何冊かの本を読むことができるはずです。何冊かのなかから、自分が感想文を書きたいと思った本を一冊選んで、夏休みに入ってからもう一度読み返して感想文を書く、そんな進め方の方がクオリティの高いものになるように考えています。
さて、その本の選び方ですが、塾のテキストやテストで出題されていて「おもしろい」と感じた作品、「続きを読んでみたい」と思った作品を選んでみるのはいかがでしょうか。私は、「半年くらい前からのテキストやテストを読み直してみて、お子様に選ばせる」という方法をおすすめしています。テキストやテストには原則として「作品名・著者名」が載っていますので、探しやすいと思います。そして、10年前と比較をすると、圧倒的に手に入れるのが簡単になっているのです。
私が子どものころは(保護者の皆様の時代もそうだと思いますが)、読みたい本の作品名がわかっても、なかなか手に取ることができませんでした。家の近くの本屋さんに行ってもまず見つからず、学校の図書室にあればまだよいのですが、ない場合は公立の図書館に行って探してみるのが最善の策でした。ただ、図書館だと返さなければならないので、自分の手元に置いておき、繰り返し読み返したいと思ったら、大きな本屋さんに行って探して、なければ取り寄せてもらって……。今は通販サイトで容易に手に入れることができます。便利な時代になったものです。
次に「自由研究」ですが、これは「読書感想文」以上に力を入れて取り組んでもらいたいと考えています。中学入試の理科や社会の出題でも、知識を単純に問う問題だけではなく、考えて解く問題(思考系出題)が増えています。「未来のトイレを考えなさい」「新しいおせち料理を提案しなさい」などといった設問に対応するためには、興味・関心の幅を広げておくこと、自分の力で考えることが必要です。その力を育てるためには、「自由研究」に真剣に、楽しんで取り組むことはとても効果があると考えています。
もちろん、「調べたり、実験したり、まとめたり……」という部分は夏休みに入ってから行っていただいてかまいません。ただ、どのようなテーマで研究するかは、今のうちから考えておくことができるはずです。お子様が何かに興味・関心を示したときに、「それ、夏の自由研究で調べてみようか」と声を掛けてみることがスタートになるでしょう。ご家族での旅行の予定があれば、その地域について事前に調べてから行くというのも、旅行を楽しくするひとつの方法かもしれません。例えば、沖縄旅行に行くご予定があるのなら、事前に「琉球」展に行っておく、などはとても楽しそうですね。
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