四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『秋』

2022.09.21

台風14号が非常に強い勢力で日本列島を縦断しました。台風が去った後、急激に気温が下がってきたようです。「一雨一度」という言葉もありますが、ここから先の気温変化は大きくなりそうです。皆様も体調にはお気を付けください。


先日、小6国語の授業で「天高く」という言葉の季節を問う知識問題について解説をしました。「天高く馬肥ゆる秋」という言葉を紹介したのですが、半数弱の生徒が知っていました。ただ、「天高く」を「秋の澄んだ空気の中で、空が高く感じられる」というところまではイメージできていない生徒がほとんどでした。


秋めいてきました。例年この時期の授業で、『○○の秋』とホワイトボードに書いて、○○に何が入るかを生徒たちに聞いてみます。まず出てくるのは「食欲」、そして「読書」、「スポーツ」……「行楽」などが続きます。クラスによっては「勉強」という言葉が初めに出てくるクラスもあるのですが。秋は暑くも寒くもなく、空気も澄んでいて過ごしやすく、さまざまなことに集中して取り組めることから、『○○の秋』という言葉につながっているのでしょう。


やはり『勉強の秋』ですから、塾の授業にも集中して取り組んでもらいたいところです。秋には学習成果を試すテストも多く実施されます。小学校3年生を対象とした「マンスリーテスト」も、4年生以上を対象とした「公開組分けテスト」も、10月の初めに行われます。このタイミングのテストは、「夏の学習成果」もあらわれてくるものになりますので、保護者の皆様もその結果に期待されていることと思います。しかし、小学校中学年の場合、実力だけではなく、そのときの体調や精神的な状態なども結果に大きな影響を与えるものです。万が一、思わしくない結果であったとしても、夏のがんばりで成長が見られた科目や単元に関してはほめてあげてください。一学期中のテストでは空欄になることが多かった国語の記述部分が、マルはもらえなかったとしても埋めることができていた、そのような点はお子様が大きく前進した証だとお考えください。


さて、『勉強の秋』の最大イベントである「全国統一小学生テスト」のお申し込みが始まっています。すでに受験を予定されている方は、お早めにお申し込みいただくことで、お子様の気持ちもより前向きになるはずです。私も授業中に「全国統一小学生テスト楽しみだね!」と声をかけるようにしています。もちろん、テストですから遊びに行くのと同じような楽しみがあるわけではないでしょう。ただ小学生の子どもたちにとっては、運動会などと同じようにイベントを迎える「ワクワク感」のようなものがあるはずです。また、先生の「楽しみだね」という語りかけによって、「楽しみにするものなんだ」ということに気がついた生徒もいたことでしょう。


大きなテストを一つの「イベント」ととらえて、心待ちにしているような生徒はテストで実力が発揮できるようになります。いわゆる「本番に強い」タイプになってくれます。


テストを好きになるようにするためには、さまざまな働きかけが必要ですが、まずはテストをがんばって受けたことそのものを評価し、ほめてあげることが大切です。結果で評価することもときには必要ですが、小3・小4のお子様には、結果よりもその過程である「がんばり」を評価してあげることが、前向きな気持ちをつくるうえではとても大切なことだと考えています。


『勉強の秋』……ただ単に集中して勉強に取り組むだけではなく、取り組む姿勢や意識も一段階高めていくことができるように、ご家庭でもお話しください。

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