『眠気と戦う!』
2025.09.03
「春眠暁を覚えず」という言葉がありますが、秋も眠くなることが増える、という話を聞いたことがあります。今年は「9月も真夏の暑さが続く」と言われていますが、この後、暑くもなく寒くもなく、寝苦しさを感じない時期を迎えると、「眠くなる」というのはなんとなくわかる気がします。また、季節の変わり目で体調を整えるために体が睡眠(休息)を欲しているとか、夏の疲れが出て眠くなるとか、さまざまな説もあるようです。
小学生、小6受験生の保護者様からも、「子どもが眠そうだ」というご相談をよくいただきます。今日はその話を書かせていただこうと思います。
実は受験生が眠気を感じるのは「現実逃避」の場合もあります。もちろん、学習内容のレベルが上がり、授業での学習密度も高くなっていますから、頭が疲れてしまって休息を求めていることも考えられます。しかし、ある程度きちんと睡眠をとっているにもかかわらず眠気が続くような場合は「受験に直面する現実から逃げてしまいたい」という無意識の想いが影響を与えている可能性があります。とは言っても、それは特別なことでも、困ったことでもありません。受験生であれば多かれ少なかれ経験するものです。
保護者の皆様も、高校や大学でのテストの前、一夜漬けでなんとかしなければならないときに(一夜漬けなどはしない方がよいものですが……)、眠気を感じたりしたことがあるのではないでしょうか。もしくは、「ちょっと気分転換に」と手に取った文庫本に引き込まれて、時間を忘れて読みふけってしまったことなどもありませんか。実は、これらもある意味「現実逃避」といえるのです。
眠ってしまえば、とりあえず「明日のテスト」を忘れることができます。読書に没頭している間も同じです。直面しているつらい現実から、ちょっと逃げたいという気持ちの表れということができるでしょう。現実逃避に最適なのはゲームだといわれることがあるようです。ゲームのなかの仮想世界に「逃避」をすることで、現実から少し離れることができるということです。
一方で、学習にとって睡眠が非常に重要なものであるといわれています。学習した内容をきちんと記憶として定着させるためには、しっかりとした睡眠が必要だそうです。その点でも、夜の就寝時間を決めて、その時間になったらきちんと寝るようにすることが大切です。もちろん受験生だけではなく、小3~小4のお子様にとっても、就寝時間を決めることは生活習慣を整えるために大切なことです。そして、夜にきちんと睡眠をとるためには、変な時間帯での「昼寝」の癖はつけない方がよいと個人的には感じています。大学受験生のときに「眠くなったら10分ほど休む(寝る)と、起きたときに頭が冴えている」という話を聞くことがありますが、これはあくまで高校生ぐらいの生徒に向けた話でしょう。小学生の場合、毎晩十分な睡眠をとることが、体の成長のためにも、頭脳の成長のためにも必要なことだと考えています。
「現実逃避」の眠気というのは、勉強しているときに襲ってくる場合が多いはずです。そんなときには、ちょっと飲み物を飲んだり、顔を洗ったり、誰かと少し会話をすることで、眠気は冷めていくはずです。お子様から「眠い……」と相談されたときには、そんなアドバイスが効果的だと思います。
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